催眠術の部屋(小説)



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Wiki 移行のお知らせ 投稿者:Dannie Lyn(7月29日(月)23時55分45秒)
こんにちは。
この掲示板に過去に投稿されていた作品を転記した Wiki があります。
ご存知ですか?
その Wiki を別の Wiki に移行しましたので、お知らせします。

但し、元の Wiki は残してあり、移行は削除を意味していません。いつ Wiki サービスが終了するか分からないため、一括ダウンロードできる形としました。

Wiki は https://seesaawiki.jp/hypnogay/ をご利用ください。
新しい仕組みは http://dannielyn.livedoor.blog/ をご参考ください。

ありがとうございます。

タク(再掲)2-2 投稿者:kichiku(12月9日(土)15時14分47秒)
ちょっと視点を変えてタクの立場から・・・

 先輩に肩を叩かれて目覚めた。あ、俺寝ちまってたのか。風呂上がったら急に眠くなったんだよな。
なんかすげぇ深く眠ったような感じだな。先輩も風呂から上がってるし、俺も早く着替えなきゃ。あれ、
まだ裸じゃんよ俺。・・・裸だよな。先輩が俺の裸を見てる・・・、見られてるよ、俺・・・

 催眠にかけられたことなど全く気づかず、いつもよりはっきりと感じる視線の快感に少しの
戸惑いを覚えるタク。全身の血流が勢いを増したように、皮膚感覚が敏感になってくる。

 「ああ、なんか気持ちよさそうに寝てたぞ。あ、悪いなぁ着替え出してなかったな。裸じゃ
 寒いんじゃないか?」

 先輩の声がなんだか遠くに聞こえる。そうだ、俺は今、裸なんだ。いつも可愛がってくれる
先輩の前で、俺の身体晒してんだ・・・。なんかやべぇ、俺、変だ・・・気持ちいい?何で・・・
相手、男なのに・・・どうしたんだ、俺・・・。

 「ん、どうしたタク?何黙ってるんだよ。ちょっと待ってろよ着替え用意するからな。」

いや、着替えはいらない・・・と思わず口にしそうになった自分に驚く。・・・見て欲しい、もっと
俺の身体を・・・、もっと見てくれ先輩!俺の全身を舐め回すように見てくれ!心の叫びが止まらない。
ああ、俺どうなっちまったんだ?こんなスケベな人間だったっけ・・・

 「タク暑いのか?顔が赤いぞ。」

先輩に気づかれる!やばいよ、俺そんなスケベな奴じゃないっすよ・・・。

 「いや、暑くはないんですが・・・」

とっさに答えたが後が続かない。まさか「身体を見られて興奮してるんです」なんて言えないし、
どうしたらいいのか。しかも先輩の言葉で俺の身体は更に敏感になったように感じる。マジでやべぇ。
頭混乱してきた・・・つうか、もう何も考えられないよ・・・、身体が・・・熱い!

 「それにしてもタクはいいガタイしてるよな。俺なんかちょっと気を緩めたら一気に筋肉が
 落ちてきたよ。お前は今でもトレーニングしてるんだろ?」

先輩に言われて、また自分の身体を意識してしまう。頭がクラクラする。

 「はい、一応ジムに通ったり泳いだりしてます。やっぱ身体は鍛えてナンボっすよ。」

わ、俺なんて変なこと答えてるんだよ。これじゃまるっきりナルシストの淫乱じゃん・・・淫乱・・・、
そうだ俺、淫乱なんだっけ・・・。見られたら淫乱になるんだっけ・・・。

 「お前、確か陸上やってたんだよな。短距離だっけ?」
 「さすがに足は俺なんかより太いよな。鍛え込んだ足、見せてくれよ。」

もう俺は自分がどう答えたのか分からない。ただ先輩の声がすごく心地よく耳に届き、そのまま
意識にとけ込むような感じだ。自然に身体が動いてしまう。気が付けば先輩の前で仁王立ちに
なっていた。

 「タク、どうした。なんだかうれしそうだな。」
 「・・・いや、そんなことないっすよ、そんなこと・・・」

先輩に言われて我に返り、急に恥ずかしくなる。俺どうかしちまってるよ。溜まってるからかな?
先週から彼女全然ヤラせてくれなかったしなぁ。ああザーメンぶっ放してぇ・・・。あ、やべぇ
チンポ勃ちそうだ・・・気持ちいい・・・やべマジで勃っちまう・・・

パチン!

タク(再掲)2 投稿者:kichiku(11月14日(火)15時04分46秒)
前回からの続きデス。

 「そうだ、お前は見られたら興奮する淫乱男だ。もう見せたくて見せたくてたまんねぇぞ。
 例え相手が男でもだ。俺が指を鳴らしたらもう我慢できなくなるぞ。」
「例え・・・男でも・・・」

 しっかりとかかってやがる。本当に素直でかわいい奴だ。
 「さて、そろそろ話は終わりだ。お前は目覚めたらこの会話は思い出せなくなる。しかし
 この会話はお前の心の中にはしっかりと残る。いや、お前の本心になるんだ。いいな。」
 「はい・・・俺の・・・本心・・・」
 俺はエアコンの温度を少し上げ、軽く汗ばむようにした。そして肩を叩いてタクを催眠から
覚醒させた。少しびっくりしたようなタクの表情がまたかわいい。
 「あれ、先輩?俺寝てたんすか?」
 「ああ、なんか気持ちよさそうに寝てたぞ。あ、お前まだ裸のままだな。
  悪いなぁ着替え出してなかったな。裸じゃ寒いんじゃないか?」
 「・・・」
 「ん、どうしたタク?何黙ってるんだよ。ちょっと待ってろよ着替え用意するからな。」
当然計画的な行動だ。着替えをわざと用意せずに風呂に入らせたのだ。今タクはタオルを腰に
巻いただけでソファーに座っている。さっきの暗示は残っているはずだ。さてどんな反応を
示してくれるのだろうか。
 「タク暑いのか?顔が赤いぞ。」
 「いや、暑くはないんですが・・・」
どこか歯切れの悪いタクの返事。そりゃそうだろう、タクは今、自分の裸体を見られることに
どうしようもない感情を感じているはずなのだから。さてここからどうやって奴の気持ちを
くすぐり、燃え上がらせていくか。俺の心も躍る。
 「それにしてもタクはいいガタイしてるよな。俺なんかちょっと気を緩めたら一気に筋肉が
 落ちてきたよ。お前は今でもトレーニングしてるんだろ?」
 「はい、一応ジムに通ったり泳いだりしてます。やっぱ身体は鍛えてナンボっすよ。」
いつもなら屈託のない笑顔で答えるセリフが、今日はどこか湿った印象だ。実際に奴の身体は
顔だけじゃなく全身が血色のいい肌色になってきているのだ。俺に見られて興奮している、
そう、奴はガタイを見られて性的興奮を覚えているはずなのだ。
 「お前、確か陸上やってたんだよな。短距離だっけ?」
 「・・・そうです。」
 「さすがに足は俺なんかより太いよな。鍛え込んだ足、見せてくれよ。」
 「・・・はい。」
タクは立ち上がって足を軽く開いた。俺はソファーに座りタクを見上げた。タクの目は完全に
潤み、顔は桜色に上気させている。おいおい、そんなに気持ちいいのかよ・・・。
 「タク、どうした。なんだかうれしそうだな。」
 「・・・いや、そんなことないっすよ、そんなこと・・・」
俺がそういった瞬間、タクの股間がピクリと反応した。そろそろ淫乱に乱れてもらおうか。

パチン!

俺は大きな音をたてて指を鳴らした。タクの表情が急に険しくなる。そして足が震えだした。

タク(再掲) 1 投稿者:kichiku(11月12日(日)12時15分11秒)
 「先輩泊めて下さいよ、俺ん家遠いから終電出ちゃったんですよ・・・」
俺は心の中でつぶやいた。「予定通りだな」と。

 週末だし飲みに行かないかと誘ったのは俺だ。俺の部下である通称タクは、
見た感じはオンナ受けの良さそうな整った顔と、学生時代の陸上部で鍛えた
ゴツい身体に似合わない誠実な性格と仕事ぶりで社内の評価も高い。
俺も前から目を付けていて、いい機会がないかと狙っていたんだが、
今日は最高のチャンスだ。

自宅に着き、タクにシャワーを勧め、俺は準備にかかった。香を炊き、部屋の
灯りを少し落としてスポットライトを点ける。そしてグラスに炭酸水を注ぎ、
安定剤を少し入れて軽く回す。これで準備は万端だ。

奴が出てきた。
「喉渇いただろ、ミネラルウォーターでも飲んでろよ。炭酸系ダメか?」
タクは「あ、ぜんぜん大丈夫です!ありがとうございます!」と言い、
グイっと飲んでいる。フフフ、そうだ、しっかり飲めよ…

俺が入れ替わりにシャワーを浴びる。熱い湯を浴びながら俺はこの後の
奴の乱れ方を想像していた。何も知らず炭酸水を飲み、香を嗅いでリラックス
しているはずだ。いや、意識が薄れていると言うべきか。催眠の準備段階として
一番適した状態になっているはずなのだ。俺の性奴とされることも知らずに。

シャワーから出ると、案の定タクはトロンとした表情でソファーに座っていた。
「お前、眠いのか?」
「はい、なんかすごい眠いです。」
「俺の声が聞こえるか?」
「はい、聞こえます。」
相変わらず素直な奴だ。このまま催眠にかけられるとも知らずに・・・。
「俺の声が耳の奥からお前の心の中に溶けるように聞こえるだろ?」
俺は奴の耳元で囁いた。今の奴の精神状態なら素直に受け入れるはずだ。
「俺の声、お前の中に響いてくだろ?」
「・・・はい」
「今すごくリラックスしてるよな」
「はい、すごくラクです」
「もう何も考えられないくらいラクになってくぞ」
「う〜・・・はい」
「気持ちいいだろ?すごく身体が軽くなってくぞ・・・」
「はぁ・・・」
目の焦点が定まっていない。もう意識は完全に飛んでしまったのだろう。薬の
効果とはいえ、素直な奴はかかりやすい。
「お前ガタイいいよな。鍛えるの好きか?」
「・・・はい、好きです。俺のガタイが良くなっていくのを見るのが・・・」
「お、お前ナルシストか?男は誰でもそうだよな。いつも彼女に見せつけてるんだろ?」
「・・・はい、見てもらうとなんか気分いいですよ。」
いい展開じゃねぇか、露出狂の淫乱男に変えてやるぜ・・・。
「お前は見せるのが好きなんだよな。身体を見せると興奮してくるぜ。もう身体がウズウズ
 してきて我慢できなくなるぞ。」
「はい、見せるのが好き・・・興奮・・・する。」
「そうだ、お前は身体を見られるとどんどん感じてくるぞ。もう最高に気持ちいいぜ。」
「最高に・・・気持ちいい・・・」
しっかりとかかってるぜ、こいつ。素直でかわいい奴だ。こんな奴がどんな乱れ方をするのか
俺は考えただけでも股間が疼いてきた。
「そうだ、お前は見られたら興奮する淫乱男だ。もう見せたくて見せたくてたまんねぇぞ。
 例え相手が男でもだ。俺が指を鳴らしたらもう我慢できなくなるぞ。」
「例え・・・男でも・・・」

続く

チームメイトの 投稿者:ROM(5月29日(日)20時21分40秒)
続きが読みたいです

お疲れ様です! 投稿者:ナオ(2月3日(水)10時37分50秒)
完結おめでとうございます!
何年にも及ぶ大作本当にお疲れ様でした!
ガープ団長が魔族の卵を植え付けられて変わっていき
ストラスの胎から子供として生まれる姿
そして犯すこと一辺倒だったサレオスがガープの手によって凌辱され
別の生き物に生まれ変わる姿、すっげー勃起もんでした!
唯一シャックスがアスモダイやガープに快楽を味わされ
魔族に陥落する姿が見れなかったことだけ残念です!

pixivでの中之小の作品、楽しみに待ってます!
本当に長い間ありがとうございました!

注意! & 完結のご挨拶 投稿者:中之小(2月2日(火)23時32分21秒)
まずは注意を!!
今回は上から順に読めるように投稿しました。
前回の続き、繋がりし色欲31はこちらのすぐ下から順に読み進めていって下さい。





…というわけで、どうもお久しぶりです。中之小でございます。
この度、「繋がりし色欲」を無事、完結させる事が出来ました!
拙作を読んで下さった方、感想を書いて下さった方、応援して下さった方、
本当にありがとうございました。
そして、壺の方でネタを提供して下さった方、重ねてお礼申し上げます。本当に、本当にありがとうございます!

今後の活動なのですが、こちらにまた作品を投稿するかどうかは、今のところ微妙です(汗)
現在構想にあるのは二次創作など、こちらよりpixiv向きのものが多い状態ですので、
当分はpixivメインの活動になりそうです。
でも、気が向いたらまたいつか、こちらにも投稿するかもしれません。

最後にもう一度、これまで拙作にお付き合い頂き、ありがとうございました!

繋がりし色欲31 投稿者:中之小(2月2日(火)23時04分19秒)
「ガープ団長!!!!!!!」
訓練場へと乗り込んだシャックスが声を上げる。
ここは、聖騎士が鍛錬に励む場所。
シャックスも聖騎士の合同の訓練だけでなく、
空いた時間を使い、自主的にもよく通っており、
昨夜も遅く迄、ここに一人で残り、体を鍛えていた。
だが、自身にとって最も馴染みのあるこの場所には相応しくない、
異質な存在、異様な光景がそこにはあった。
訓練場の中央にて、一糸纏わぬ姿を晒し、鎮座しているガープ、
年老いても尚、逞しい筋肉に覆われた巨躯を誇ってはいるが、
体温が上昇しているのか、その肌は赤みを帯び、
全身から大量の汗が滲み出ている。
光を照り返し、湯気を発しているガープのその身体は、
屈強な雄特有の艶やかさを存分に醸し出していた。
だが、それ以上に目を引く存在が間近に有った。
ガープの火照った肌に対比するかのように、彩りの失せた灰色の身体、
異様に発達した筋肉は、鍛錬を極めたガープの肉体さえ圧倒し、
そこからは魅力というよりも、寧ろ凶悪さすら感じられる。
極め付きに、角、翼、尻尾と、人間にはある筈の無いものを生やす、
その生物は、シャックスのすぐ後ろにいる異形の者達と同じ、
聖騎士の最も忌むべき邪悪なる存在、魔族だ。
ガープとその魔族が、向かい合って座っている。
その二体は、シャックスが今迄図らずも目にしてきた、
堕ちた聖騎士達の性交とは、少し趣が異なって見えた。
快楽を求め、肉体を絡ませ、まぐわっている…というわけではないようだ。
互いに脚を開いて伸ばし、魔族の灰色の伸びた脚の上に、
ガープの脚が乗っている程度で、体面座位という程に密着はしておらず、
抱き合ってもいない。しかし、
(!!!! 何だ、あれは!!!!!???)
その二体の隙間から、悍ましい存在が見て取れた。
互いの臍が緑色の綱のような物で繋がっているのだ。
毒々しい色をしながら光沢を放ち、鱗のようなもので覆われているそれは、
妖しく蠕動している…というより明らかに魔族の身体の内部から
ガープの身体の中へ「何か」が次々と移っているような動きを見せている。
悲痛の表情を浮かべながらガープは、その「何か」を体内へ送られる度に、
ビクッビクッと全身を痙攣させている。
「…………………あぁぁぁ、シャックス!」
己を呼ぶ声に振り返り、シャックスの姿を認めたガープは
覇気の無い弱々しい声で若き聖騎士の名を呼んだ。
聖騎士団本部に所属する人間は五百人を超える、
その全ての者の名前を覚える事は容易ではないだろう、
又、聖騎士団団長として多忙を極める彼は、
聖騎士の中でもひよっこであるシャックスとは接する機会が無かった。
シャックスにとってガープは、尊敬し、憧れると同時に、
自分とは掛け離れた、遠い存在となっていたのである。
だがガープはちゃんと自分の名前を、自分の事を覚えていてくれた、
助けた過去があるからか、
それとも同士一人一人に懸ける想いの強さによるものか、
どちらにせよ、シャックスにとっては光栄な事であり、
この非常事態だというのに、感動で思わず涙が出そうになる。
「ガープ団長っっ!!!!」
再度、己の尊敬する者の名を呼ぶシャックス、
しかしその者は既に、魔族との戦いに敗れ、
その魔族と臍の緒で繋がっている最中なのだ。
虜となり、されるがままで、抵抗する事すら叶わなくなっている、
それでもシャックスは急いでガープの元へ駆け寄ろうとした、だが、
「おっと、見物は許したが、二人の邪魔をしてもいいとは言っていないぞ?
 シャックス君、クックックックッ!」
後ろからイポスによって腕を掴まれ、引き止められてしまう。
「はっ、放せぇっ!!!!」
シャックスはその手を振り払おうと、魔族相手にも懸命に暴れる。
ガープへの強い想いが、先程迄抱いていた魔族に対する恐怖に勝ったか、
だが力の差は歴然としており、腕を掴むイポスの手はビクともしない。
そのままイポスは、シャックスの体を後ろから抱いて拘束すると、
肩越しに、臍の緒で繋がる二人を覗きながら、
シャックスの耳元で厭らしく囁く。
「ほぉら、よぉく見るんだ。
 私の言った通り団長は大丈夫だっただろう?
 かなりの御年を召されていながら、
 団長の魔羅は、あんなに元気に勃てていらっしゃる!
 クヒヒヒヒヒ!!」
全くふざけた理屈であったが、
見ると確かにイポスの言う通り、二体を繋ぐ臍の緒の下でガープは、
股間から生やしたその男根を確りと屹立させている。
すぐ傍にある、魔族の魔羅に大きさでは劣るものの、
固く聳り立ててはビクビクと震わせ、元気な姿を見せ付けている。
その若々しさは元来ガープが持ち合わせていたものなのか、
それとも別の要素によるものなのか、定かではない。
只、ガープの精神を余所に、その逞しい肉体は魔族の与える色欲に、
既に屈している事だけは明らかであった。
聖騎士団団長でありながら、
己の情けない姿を若き聖騎士に見せ付ける形となったガープは、
顔を悲痛に歪め、その双眸から涙を流す。
「シャックスよ……、儂は……………………、
 儂はもう…………駄目じゃ……。
 何れ儂も……邪悪なる者へと…………堕ちてしまう、
 今の儂には………もうどうする事も………出来ない……!」
そう言って苦渋の表情を浮かべ、シャックスから顔を背ける。
「団長!! そんな事……そんな事言わないで下さいっ!!!!
 魔族なんかに負けちゃ駄目だっっっ!!!!」
イポスに抑えられながらも、
シャックスは首を振って必死にガープに向かって叫ぶ。
団長ならば、きっと魔族達に、
色欲に打ち勝つ事が出来ると信じていた、
イポス達、魔族に陥れられても尚、希望を捨ててはいなかったのだ。
この訓練場に入る迄は…。
そして自身を支えてきた希望は、
当人の敗北宣言によって無惨にも砕かれてしまう。
「シャックス、どうか………聞いてくれ。
 何とかしてお前だけでも…………逃げ延びるんじゃ。
 どこか聖騎士団支部に救援を………求めるのもいい。
 そして………いつか再び儂と……相見える事と…なったら…………」
再びガープが顔を上げ、シャックスをじっと見据える。
「…………その時は邪悪なる存在となった儂を
 シャックス、お前の手で殺してくれ!!!!!」
色欲に肉体を苛まれながらも、
シャックスを真っ直ぐに見据えるその瞳には、
ガープの強い意志と、切なる願いが宿っていた。
「そっ、そんなぁ………!!!!!」
唯一の希望であった存在から告げられた言葉に、
シャックスは絶望に暮れる。
ガープは自らが邪悪なる存在となるのを予見しているのだ。
もう誰にも、どうする事も出来ない事をシャックスは思い知る。
そんな中、聖騎士団団長と若き聖騎士、
二人のやり取りをニヤニヤと笑いながら見物していたのは、
その団長と今、正に臍の緒で繋がっている魔族、ストラスであった。
「流石は団長、臍の緒を通して俺から邪悪なる力を注ぎ込まれて、
 身体は疾っくに色欲に捕らわれてるってのに、
 未だに聖騎士の高潔なる精神を保っているとは…、
 クヒヒヒヒヒ、でもそれももうお終いだぁっ!」
「!!!!」
ストラスの言葉に、ガープは戦慄する。
「さぁ、ここからが本番ですよぉぉっ!!
 父上からの賜り物です、ククク、
 どうぞお受け取りになってくださいぃっっ!!!!
 フングウウゥゥゥッッッッ!!!!!」
ストラスが大きく息む。
すると、ストラス側の臍の緒が大きく膨れる。
今迄ストラスの胎内から、ガープへと流れて行ったものよりも、
明らかに大きな「モノ」が排出された事が見て取れた。
色欲の魔族、アスモダイがストラスに与えた「卵」
それは、魔族に転生したばかりの者にでも、一度きりではあるが
アスモダイと同様の能力を備えさせるという、生きた魔具。
そして、それが役目を果たそうと、臍の緒をゆっくりと通っていく。
「………あぁぁ…………あぁぁぁぁぁぁっっっっ…………
 くっ、来るなあああぁぁぁあああぁぁぁぁっっっ!!!!!」
邪悪で悍ましい物体が、徐々に己の胎内へと向かってくる様を、
ガープは聖騎士として長く生きてきた中でも感じた事の無い、
究極の恐怖を覚え、悲痛な呻きと叫び声を上げた。
これを自身に産み付けられれば、
己が確実に邪悪なる存在へと堕落してしまう。
ガープは卵の進行を食い止めようと、咄嗟に臍の緒に手を伸ばす。
ストラスと繋がってからは、言う事の聞かなかったガープの体であったが、
絶体絶命の危機によって、何とか腕だけは動かす事が出来た。
「!!!!!!!!」
だが、その抵抗も虚しく、
ガープの手が臍の緒に届く前に、再びストラスがその両手を素早く掴んだ。
防御を邪魔されたガープは目を見開き、視線をストラスの顔へ上げた。
厭らしく目を細め、ストラスが己を陶然と見つめている。
「ククククク、今更そんな無粋な真似なんて無しですよ、ガープ団長!
 ほらぁぁっっ、コレをぉぉっ、しっかりと見てて下さいよぉ、
 俺と父上の『愛の結晶』がぁっ、
 貴方の『ナカ』に植え付けられる様をぉっ!!
 クヒヒヒハハハハハハハァァッッッ!!!!!!」
掴まれたガープの両手が、ストラスによって改めて握られる、
互いの指と指を組み合わせる形で、まるで愛し合う恋人同士のように。
「…………あっっ…………あぁっっ………あっっっっ!!!!!!」
ガープは顔を青褪めさせ、呻き、ガクガクと震えながら、
恐怖で限界迄見開いた目で、己へと向かって来るソレを再び見つめる。
遮られる物は何も無く、順調に臍の緒を通って行く「邪悪の源」
そしてソレが到頭ガープに辿り着き、臍を更に抉じ開けると、
「……………ウグッッ!!!!?
 グゥオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッ!!!!!!?」
ガープは首を反らし、白目を剥きながら獣のような雄叫びを上げた。
「ガープだんちょおおおおぉぉぉぉぉっっっっっ!!!!!!!」
シャックスの叫び声が訓練場に空しく響く。
斯くして邪悪の源は、ズルンとガープの胎内へと収まった。

繋がりし色欲32 投稿者:中之小(2月2日(火)23時03分52秒)
強烈な叫びを上げた後、ガープの全身は脱力し、ガクリと首が垂れた。
「…………………………………………………………………………」
まるで死んでしまったかのように微動だにしない。
(ガープ……………団長…………………)
己の尊敬する者が、唯一の希望であった彼が、
邪悪なる魔族の「分身」をその身に受け入れてしまったのだ。
ガープと、そして己の行く末に、シャックスは恐怖し、戦慄する。
対して、色欲の眷属達はこれから待ち受けている事に、胸を高鳴らせる、
彼等の期待と興奮は未だ昂り続ける一方だ。
しんと静まり返った訓練場で、
そこにいる全ての者が、黙ってガープに視線を注ぐ。
(………………………!!!!??)
すると、ガープの体が微かに震えている事にシャックスは気付いた。
「…………………………ゥゥゥゥゥ…………、
 ……………ァァアア…………ッッャジャァ………」
静寂の中、震えた声がガープの方から聞こえてくる。
「イ…………ャァ…………ジャアッ……………
 …………イヤ……………ジャァァァアアッッッ!!!!
 イヤジャアアァァァアァァァッッッ!!!!!!」
軈て全身の震えが増していく。
どんどん大きくなる声、その声色は悲痛に満ちていた。
「んん? イヤ?
 何が嫌なんです? ガープ団長?」
ストラスが、ニヤニヤと笑み、煽るように顔を覗き込みながら、
ねっとりと厭らしくガープに尋ねる。
確かにガープは「嫌」という言葉を口にしている。
その単純な言葉を繰り返す様は
今の彼の心情を切に表していたが、
同時に、肉体も精神も成熟しきった者とは思えない程の、
まるで子供のような幼さ、拙さをも感じさせられる。
ストラスはガープと臍の緒で繋がっている事で、ガープの記憶は勿論、
たった今、ガープが抱いている感情さえも手に取るように分かる。
その「嫌」の意味する所も、明らかに分かり切っている筈だが、
敢えてそれをガープの口から出させようという思惑なのだ。
するとガープは握られたままのストラスの手をギュッと握り返し、
顔を上げ、ストラスを見つめ返した。
その瞳には涙を湛え、表情は悲哀に染まっている。
「………嫌じゃぁ…………いやじゃぁぁぁっっ!!!!
 死にたくないぃ!!! マダシニタクナイィィィィッ!!!!」
そして到頭、大粒の涙を流し、
己の内に生まれ来る御し難い心情を吐露し始める。
「きもちいいっっっ、キモチイイノジャァァッッッ!!!!
 卵がぁぁ………腹の中のタマゴが脈打つ度にぃぃぃっっ!!
 ドス黒い快感がぁぁぁ…………
 快感が儂の全身を走るのじゃぁぁぁっっっ!!!!
 ぅぅぅぁぁぁぁあああああっっっっ!!!!
 しぃぃっ、死んでしまえばぁぁぁぁ…………ウゥゥゥッッ!!
 この快感を失ってしまうぅぅっっ!!!
 ぅぅぅぅ失いたくないぃぃぃぃっっ!!!!
 まだぁ………まだ失いたくないのじゃぁぁぁぁぁっっっ!!!!!
 ああぁぁぁあああっっっ!!!
 もっとぉ………モットアジワッテイタイィィィイイィィッッ!!!!!
 モットォォォォォ…………モットモットォォオオォォォッッッ!!!!!
 ゥゥアアアアァァアアアアァァアアアッッッッッ!!!!!!」
終いには、大声を上げて泣き出してしまった。
まるで悲しみに満ちた獣の啼き声を彷彿させたが、
その理由はこれ以上無い程に哀れで、浅ましかった。
正義を貫き、人々を守る事に全てを捧げてきたガープは、
魔族に屈し、悪に堕ちた己は死ぬべきだと考えていた。
だが彼は知ってしまった、色欲の与える狂おしい程の、究極の快楽を。
アスモダイの産み落とした邪悪の結晶は到頭、
聖騎士最強とされる男の魂をも色欲に狂わせてしまった。
今迄築いてきた高潔なる意志と、現在味わっている極上の快楽の間で、
板挟みとなったガープ、堅牢であった精神は脆くも崩れ、
まるで子供に返ってしまったかのように只管泣き噦る。
「クックックックックッ!」
「ヒヒャハハハハハハハハ!!!!
 さっきのカッコイイ台詞もこれじゃあ台無しじゃねぇか!!!」
ガープの堕ちた様に、見物していた魔族達が腹を抱えて笑いを上げる。
「ガープ…………団長…………」
シャックスだけは呆然と、号泣するガープを見ていた。
魔族の、色欲の与える「快楽」をガープは認めてしまった、
その上、命乞いとも取れる叫びを上げて、涙を流して泣き喚いている…。
そんな彼を今迄見た事が無かったし、又、見たくもなかった。
自分が彼に対して抱き続けてきた英雄像が、ガラガラと崩れ落ちていく。
すると、ストラスは彼等の反応に対し、困り顔の上に笑みを浮かべる。
「まぁそう言ってやるな、お前達。
 何てったって、あの聖騎士団団長様が
 父上の色欲の素晴らしさを認めてくれたんだぜ?
 喜ばしい事じゃねぇかぁ!!! キヒヒヒヒヒヒィ!!!!」
そして今度は、愛おしそうに目を細めてガープを見つめ、
握られていた手を解くと、ガープの体をギュッと抱き、頭を優しく撫でた。
「!!!!!!」
魔族の抱擁に、ガープは全身をビクッと震わせ、泣き声が途端に止んだ。
「……心配はいりませんよ、ガープ団長。
 貴方が死ぬ必要はありませんし、
 貴方を殺す者もいない。
 仮にいたとしても俺が貴方を守ってさしあげますから……」
ストラスは何度もガープの頭を撫でながら、
子供をあやすように言い聞かせる。
「ヒグッ…………アアアァァァ…………ァァァ…………………」
するとガープの嗚咽が収まり、声も表情も穏やかになっていく。
「それに貴方は強い御方だ、人類最強と言ってもいい。
 強き者が生きるのが、この世の摂理。
 これからもずっとずっと貴方は生きていくんですよ、団長。
 そう、ずっとね……、クククククククククククク!
 だが貴方は未だ知らない、この世に於ける真の悦びも、究極の快楽も。
 ……だから、これから存分に味わい、堪能しましょう!!!」
そう言うと、ストラスは抱いていた体を離し、
ガープの顔を改めてじっと見つめる。
顔を赤らめ、涙で頬が塗れ、未だ戸惑いの残るガープの表情は、
その年齢に反し、あどけなさが感じられる。
そんな彼に対し、愛おしさで一杯になったストラスは、
ガープの顎を掴んで上げると、そのまま唇を奪った。
「!!!!!!??」
男同士の接吻、ガープは驚きに目を見開くが、
ストラスは構わず何度も角度を変えて、唇を重ねては、
舌でガープの口内を時に優しく、時に激しく攻め上げた。
「んんんん……………ンンンンンンンンンッッ!!!」
始めは口を塞がれながらも呻くガープであったが、
次第に見開いていた目がトロンとし始め、その甘い刺激に酔っていく。
「ンムハァァッ!! ハァ……ハァ……ハァ…………!!」
暫くして口淫が終わり、互いの唇が離れた。
興奮に昂ったガープ、解放された口でする呼吸は荒くなっている。
次にストラスは視線を少し下へと向けた。
そこにあるのは、ガープの力強く豊満な胸筋と、その上にある一対の乳首、
それらをストラスは両手を使って弄り始める。
「アッッッ………………はぁぁ…………ンッッ…………!!!!!!」
ストラスから与えられた色欲の卵の影響で、極限まで敏感になった性感帯、
そこを弄ばれ、ガープはあられもない声を上げ、
電撃が走ったかのように、全身がビクッビクッと跳ねた。
「フフフフフ、
 まだまだ声を殺していらっしゃいますねぇ、ガープ団長ぅぅっ!!!!
 貴方ももう気付いているでしょう?
 聖騎士の誇りや精神、それらが貴方の快楽の邪魔をしているのです。
 そんなもの、さっさと捨ててしまえばいい!!
 さぁ、気持ちが良ければ存分に喘ぎましょう!!!
 色欲は全ての下らない戒めから解き放ち、
 我々に真の自由を与えてくれますよぉっ!!!」
そう言って、ストラスの指がガープの乳首で更に妖しく、艶かしく踊る。
それを聞いたガープは、
「…………ぁぁぁぁ………、
 …………………ぉぉぉぉお…………、
 ………………ぉぉぉぉぉおおおおおおおおお!!!!!!
 オホオォォォオオオォォォォオォォォォオオオッッッ!!!!!!
 ちくびぃぃぃぃ…………チクビいいいいぃぃぃぃいいいぃっ!!!!!
 キモチイイイイィィィィイイイイィィイイイッッッ!!!!
 もっとぉぉ………もっといじってくれぇぇぇええぇぇっっっっ!!!!」
甘く、そして鈍く焦らされるような快感に不規則に頭を振る。
快楽を堪能する声を上げ、軈てそれは野太く力強い喘ぎへと変わり、
淫らに狂い、ストラスに更なる刺激を催促するようになる。
その姿は浅ましく、快楽に溺れた一匹の雄へと成り下がっており、
ストラスの言葉通り、聖騎士団団長としての誇り等、完全に失われている。
すると今度はストラスが顔をガープに近付けてきた。
「!!!!」
先程の蕩けるような接吻を思い出し、
再び口付けを交わせるのだとガープは期待した。
しかし、頭の接近は途中で止まり、接吻には至らない。
「!?」
期待を裏切られ、呆気に取られるガープだが、
その代わりのように、ストラスは口からヌッと長い舌を伸ばしてくる。
目の前を妖しく揺れる、ストラスの舌先、
暗い紫色をしたソレは唾液を纏い光を照り返し、
軟体動物のように蠢く様が何ともグロテスクであり、また扇情的であった。
それを見つめていると、ガープの興奮も昂り始め、
「………………………………」
自分も同じように舌を出し、ストラスに近付けていく。
そうして舌がぶつかると、互いに艶かしく絡ませ合った。
ピチャピチャと湿った音が鳴り響く。
自らの意志で官能的に蠢かせる事が出来る、柔らかい器官…舌。
聖騎士として、清き精神を貫いてきたガープが、
魔族の手解きによって淫戯を覚え、その興奮に目覚めていく。
己の身体の一部が淫らにぶつかり、絡み合う感覚に酔う、
だが暫く経って、それ以上の刺激を欲したガープは、
手を伸ばしてストラスの両頬をガッと強く掴み、
「ンムウウウウウゥゥゥゥゥゥッッッッ!!!!!」
今度は自分の方からストラスの唇を奪った。
魔族の卵を胎内に植え付けられた事により、
ガープの体は疾うに自由を取り戻していたようだが、
その自由が真っ先に使われたのは他でもない、
色欲を貪る事に対してであった。
魔族の色欲に一度捕らえられてしまえば、
そこから逃れる術等、存在しない。
それは聖騎士団団長でも同じ事であり、
捕らわれた後は只管、堕ちてゆくのみなのだ。
「んぐっっ!!! ンンンッ!!
 ゥンムゥゥンン!!!! ンンッ! ンンッッッ!!!!」
先程自分がされたように、ガープは率先してストラスの口内を舌で蹂躙する。
熱に浮かされたような瞳でストラスを見つめ、
荒々しい唸り声を漏らしながら、何度も頭を押し付け、
力強く唇を重ね、舌を懸命に躍らせては、魔族の口内に吸い付く。
その背徳感に溺れ、彼の興奮と快感も増幅していった。
「プハァァッッッッッッ!!!!!」
軈てお互いの唇が離れ、熱い口付けが終わりを迎える。
口と口の間を垂れて落ちる唾液の糸、
その源となったのは、殆どがガープの吐き出したものであった。
「…………クククククク、
 中々上手かったですよぉ、ガープ団長!
 とても女を知らないとは思えない、
 情熱的で、獣性に満ちた、正に色欲溢れる接吻でしたよ!!」
「……………あぁぁぁ……………あああぁぁぁあぁぁああぁああ…………」
ストラスがガープの口戯を褒めるが、
ガープはそれどころではないといった様子で、
もじもじと体をくねらせながら喘ぎ始めた。
「おやぁ、まだまだ満足できていないようですねぇ、
 どこか物足りない所でもあるのですかぁ?」
又もやストラスは、ねっとりと厭らしく、勿体振りながら、
自身が既に分かり切っている事を、態々ガープに問い掛ける。
「あぁぁぁぁああぁぁぁ……………、
 …………尻のぉぉ…………尻の奥が疼くぅぅぅぅぅっっ!!!!」
自分の身に起こっている事を、最早包み隠さず訴えるようになったガープ。
胎内に植え付けられた邪悪なる卵が目的、願望を果たす為に、
寄生したガープの体に、生理に影響を与えているのだ。
快楽に従順となったガープは、それに抗う理由さえ失っていた。
「…………フフフフ、尻ですかぁ。
 さ〜て、その尻はどの辺りかなぁぁ!!?」
ストラスは上体を傾け、ガープの体に密着し、
両側からガープの臀部を強く掴む。
「アアァッッ!!!!」
一際大きく艶かしい喘ぎ声を上げるガープ。
ストラスは両手を割れ目に滑り込ませると、秘めたる菊門を探り当て、
昆虫の脚のように指を厭らしく動かし、指先でその淫らな穴を弄った。
「アンッ! アァァッ!! アハンンッッッ!!!!」
菊門を触られる度に、ガープは滑稽な程に全身を躍らせる。
「ココみたいですねぇぇ、ガープ団長の『入り口』はぁ!!
 ヒヒヒヒヒヒヒ!!!!」
「あああぁぁぁあぁあああぁぁソコぉぉぉおソコじゃぁああぁぁっっ!!!
 頼むううぅぅぅストラスぅぅぅううううぅぅぅっっ!!!
 なかぁ、中が疼いてぇぇ、堪らんのじゃあぁぁあああぁぁっっっ!!!!
 タスケテクレエエエエェェェェエエエエェェッッ!!!!!!」
完全に色欲の虜となったガープは大声で叫ぶ。
疼きに狂い、くねらせる全身は最早暴れているかのようであり、
己を抱く邪悪なる魔族に対し、無様にも訴え、懇願する。
「ップッッッ!!! クククク…………フフフフフフフフッ!!!!」
込み上げてくる笑いを何とか堪えようとするストラス。
「フフフフフフ………、
 貴方の『疼き』に応えてくれる『モノ』でしたら、
 ほぉら、ここにありますよぉ!!!」
そう言ってストラスは尻に指を沿わせたまま、
上体をガープから少し離し、視線を下の方へと向ける。
ガープもその視線を追って見下ろすと、
未だ繋がったままの臍の緒の向こうで、
ストラスの股間から生えた巨大な魔羅が、
ドス黒く、邪悪に鋭く聳え立っていた。
ドクドクと脈打ち、先端から淫液を分泌させ、怪しく揺れる魔族の邪剣。
「!!!!!!??
 うううぅおっっ!!!!!?
 オオオオォォォオォォオォォオオオオオッッッッッ!!!!!」
ソレを目が捉えた途端、ガープの胎内の疼きが勢いを増し、暴れ始めた。
間違い無い! 今、己が求めているモノは「コレ」だ!!
実際には、己に植え付けられた魔族の卵が求めているモノであった。
しかし、卵に精神を支配されてしまったも同然のガープは、
呼吸を荒げ、涎を垂らし、目を血走らせ、
この世で最も凶悪で邪悪なるモノを、畏敬と羨望の眼差しで見据えた。
「ククク、欲しいでしょう、『コイツ』が!!!
 あんたの本能が『コイツ』を求めて止まない筈だぁ!!
 躊躇う事は無い、その本能に従うのです!!!
 ゾクゾクして、サイコーの気分を味わえますよぉぉっっ!!!!
 身体中に溢れる至高の淫欲を思う存分に解き放ち、
 父上から賜った邪悪なる力に酔い狂うのですっっっ!!!!」
ストラスの、完全なる堕落へと誘う悪魔の囁き、
「……………………ゥゥゥゥゥゥゥウウッ!!!」
それを聞いたガープは、軈てギラついた目付きへと変わっていく。
己の中で広がる、おかしくなってしまいそうな程のドス黒い疼き、
それに応えてくれるのはこの魔族の股間から聳え立つ、
邪悪で力強い、醜くも愛おしい肉の剣しかない、
ガープは、色欲に支配された本能に己の全てを明け渡す。
「フゥゥ…………フゥゥ…………フゥゥゥっ…………!!!!」
獰猛な獣のように荒々しく呼吸しながら、
卵によって取り戻し始めた力を足腰に集め、徐に立ち上がると、
その「邪剣」を跨ぎ、鋒に己の秘部を宛てがう。
「フゥゥゥゥゥゥゥゥゥ………………………!!!!!!!」
そして、ズグウウウッ!!と勢い良く一気に腰を落とした。
「ゥグオオオオオオォォフゥウウウウウウゥゥッッッ!!!!!」
一瞬にして巨大な魔羅がガープの肉穴に呑み込まれる。
己の内部を鋭く邪悪な刃で貫かれ、
その衝撃にガープは、咆哮にも近い唸り声を上げた。
「……………オ…………ォオ…………オオッオ……………!!」
碌に慣らしもせずに、ストラスの全てを、
一瞬にしてその身に受け入れたガープ、
全身をブルブルと震わせ、半開きの口から断続的に声が漏れる。
そして、白目を剥いたその双眸からポロポロと涙が溢れ出した。
己の内部を占拠した、禍々しい邪根、
だが、それはまるで元々己に欠けていたモノが
今となって漸く、満たされたかのような感覚であった。
コレと出会うのは必然、正に己の宿命、運命だったのだ、
ガープの流す涙は、魂の真の悦びを意味していた。
「………ォォォ…………ィィ……………………ヒヒ!!!」
そして、次第にガープの口の端が釣り上がっていく。
「ヒヒヒィィ……………、
 ィヒィヒヒィヒヒイヒィィッ………、
 ヒィッヒャッハッハッハッハッハッハッハァァッ!!」
漏れていた声も、不気味な笑い声へと変わっていく。
そしてガープは、次に己の為すべき事を理解する。
只、己の胎内に呑み込むだけでは駄目だ、
もっと「邪悪」を己に刻み付けなくてはならない。
ココから「邪悪」を根刮ぎ搾り取り、吸収し、
我が物としなくてはならない。
「クフフフフフフゥゥ…………………フゥゥゥ!
 アンッ、ハンッッ、ハァァッッ、ンンンッ!!!!!」
ガープはその淫らな欲望に支配され、
自ら腰を振って、尻の快感を貪り始めた。
人間のモノとは比べ物にならない、魔族の巨大な魔羅を堪能する為に、
ガープはこれ迄聖騎士として鍛え上げてきた足腰を、全身を最大限に駆使し、
臀筋を強く引き締め、尻穴でその先端迄絞り上げては、ズンンッと呑み込み、
ストラスの腰に密着させる。
ガープの全身に根を張り、新たな性感帯となった腹の中の卵が
ストラスの魔羅を味わう度にドス黒い快感をガープに与えていく。
魔族の股間から生えた巨大で凶悪な魔羅によってガープは、
今迄戦った、どんな魔物の爪や牙をも凌駕する深さで肉を穿たれる、
しかし、それがガープに齎すのは、苦痛等ではない、
極上の甘美、快感だけだ。
清く強い精神を持ち、正義を誰よりも愛していた聖騎士団団長が、
魔族の用意した邪悪なる肉の狂宴に溺れていく。
色欲の侵略は、誰にも止める事が出来ない、
それはガープの、その堕ちた姿を見れば明白なのであった。

繋がりし色欲33 投稿者:中之小(2月2日(火)23時03分19秒)
「どうです、ガープ団長!?
 聖騎士としての殻を脱ぎ捨て、
 色欲に身を委ねた感想は!!?」
「アハァアッ! イイッ! イヒィィッッ!!!
 堪らんっ!! たまらぬぞぉぉぉっっ!!!
 卵と儂が一体化してぇぇっっ!!! その卵の悦びがぁぁっ!!!
 儂にまで流れ込んできよるぅぅぅっっっ!!!
 儂の中のぉ! ドス黒いモノがぁぁっっ!!!
 どんどん広がってくるぅぅぅっっ!!!
 だがそれが心地好いぃっ!! 心地好いのじゃあぁぁっっ!!!
 儂の築いてきたものがぁ! 黒く塗り潰されていくぅぅっ!!!
 なのに何故だぁ、ヒヒヒヒィ!!!!
 何故斯くも心が躍るのだぁぁぁっっ!!!!
 いい…………イイぞぉぉぉっっっ!!!!
 あぁぁ頼むぅぅぅぅっっっ!!!
 もっとぉぉ! もっとだぁぁっ!! ストラスぅぅ!!!
 もっと激しく突いてくれえぇぇっっ!!!
 お主の邪悪な魔羅でぇぇ、
 儂を脳天まで貫いてくれぇぇぇぇっっっっ!!!!
 儂の全てをぉぉ!! 黒くううぅぅぅっっ!!!
 黒ク染メ上ゲテクレェェエエエェェッッッッッ!!!!」
至上の快感と興奮でその表情は歪み切り、
到頭、自ら進んで邪悪なる色欲を貪るようになったガープ。
「ヒヒャハハハハハ、たまんねぇぇ!!!
 その姿が見たかったんですよぉ、ガープ団長!!!
 そんな淫乱になっちまってぇぇっ!!
 くそぉっ、エロ過ぎんだろぉぉがあぁっ!!!
 ヒヘヘヘヘヘヘヘェェッッ!!!!」
ストラスも下からより速く、激しく腰を突き上げる。
卵が植え付けられても尚、臍の緒は蠕動を続け、
ストラスからガープへと邪悪なる力が注がれていく。
その蠕動は先程よりも大きく、
送られていく量は、外から見ても明らかに増して見える。
それはストラスが送る量を増やしたからではない、
(もっとぉぉぉ!!!!
 もっとくれぇぇぇぇ!!!!
 もっとよこせぇぇええぇぇぇぇっっ!!!!!
 ワシニモット邪悪ヲ味ワワセロォォォオオォォォオオオッッッ!!!!)
ガープの方が臍の緒を通して、
ストラスから邪悪なる力を強引に吸い出しているのだ。
「ああああアアあああアアアアぁぁあああっっっ!!!!」
「ぅうぉぉォおオオオオォォぉぉおおおおおっっっっっ!!!!!」
至高の快楽による咆哮が二人、否、二匹の淫獣の口から上がる。
「聖」を「邪」で悉く染め尽くす交尾が、遂に佳境を迎えようとしていた。
「あぁっっ!! 俺、もう堪え切れねぇぇぇっっ!!!!」
「ハァァアァァッッ!!!
 儂もぉ…………もう……フヒヒィィッ、限界じゃぁぁっ!!!!」
「二人同時にイッちまいましょう、ガープ団長っ!!!!
 あぁ、そうだ! 折角だぁ、団長!
 『最後』にあそこで見ている、
 あんたを尊敬して止まないシャックス君に、
 何か言う事はありませんかぁぁっ!!!!??」
ストラスが腰を下から激しく突き上げながら、シャックスに視線を向ける。
その視線を追い、ガープも貫かれながらシャックスの方に目をやった。
「…………………団………………長……………」
「ァァアアアアァァァ…………、しゃっっっ、くすぅぅぅぅっっっ!!!
 あぅぅっっ!!! ぅぅうううぅうぅっ!!!!」
血の気の失せた表情でこちらを見ているシャックスに対し、
名前が出るだけで、それ以上言葉が出て来ず、喘ぎ声に塗り潰される。
「アアッ!! アァァアアッッ!!! アゥァアアアアアアッッッ!!!!」
絶頂に向けて、更に声が大きく、激しくなっていく。そして、
「アハァァァッッッ!!!!
 サイッッッッッコォジャアアアァァァアアアアァァァッッッッ!!!!」
達しながら、恐ろしく快楽に満ちた表情で、ガープはシャックスに宣言した、
己が魔族に完全に屈し、邪悪なる色欲を悦んでその身に受け入れた事を。

「グヒヒヒヒィィィッッ!!
 オレモイクゥゥゥッッッ!!!
 イクイクイクイクイグウウゥゥゥゥッッッ!!!!」
ストラスが一際強く、腰を突き上げると、
ズンンッ!とガープの腹の中の卵を突き割り、魔族の子種を注ぎ込む。
「ガハアアアアァァァアアァアアァァァァァッッッッッ!!!!!」
ガープは地の響くような激しい叫び声を上げる。
二体の間に挟まれたガープの肉棒から、
まるで間欠泉のように白濁液が放出し、
人間と魔族の腹、胸、顔、そして臍の緒と、全身まで汚していく。
老いておりながら、尋常では無い量の精液を吐き出したのは、
魔族の卵の力によって齎されたものか、
人間としての最後の射精を締め括る為か…。
「あ………あぁ……………あ………………!!!!!」
ドクン…ドクン…ドクン…ドクン…、
ストラスが、ガープの腹の中の卵に邪精を注ぐ生々しい音は、
シャックス達の所にまで届く程の大きさで響いた。
己の内に溜め込まれていた、人としての精を全て吐き出し終えたガープは、
極上の快楽に、口端を釣り上げながらも、大きく開けた口から涎を垂らし、
白目を剥き、胎内に邪精を注がれる度に全身をビクッビクッと震わせる。
そして不気味な音は止み、最後の一滴までガープに注ぎ終えると、
ストラスはガープの身体を抱いて仰臥した。
「ゥゥゥ……………………………」
すると魔族の腹の上で、ガープは徐に身体を丸める。
ストラスが邪根をガープからズルリと引き抜くと、
ガープの尻穴からストラスの放った白い精液がトプトプと伝って落ちる。
だがその精液はすぐさま糸状になり、ガープの全身を包み込み始めた。
みるみるうちにガープの体が繭のように覆われると、
それは魔族の肌と同じ灰色へと変わり、
ストラスの腹に張り付き、一つとなった。
(あぁぁ………ガープ……………団長が…………………)
魔族による残酷なる所業を只、見ている事しか出来なかったシャックス。
己の尊敬する者の敗北宣言、そして到頭、その姿さえ見えなくなった今、
シャックスは「彼」が何処か遠い所へ行ってしまったかのように思えてくる、
二度と戻って来れない程の、遠い所へ…。
実際にガープが収まっている筈の、ストラスの腹の膨らみは、
魔族と人間という体格差はあるものの、
大の男が丸まった分の大きさがある為、
魔族がなまじ人型をしているせいで、その巨大さが異様に映った。
だが、奇術でも見ているかのように、腹の膨らみが次第に縮んでいく、
そこにあるはずの「ガープという質量」が明らかに小さくなっていくのだ。
軈て人間の妊婦と同程度の丸い膨らみとなったところで
それ以上小さくはならず、全ての変化が収まった。
(………………………………………………)
現実を超越した出来事に、シャックスの先程の思いがより強くなる。
否、そもそもこの現実自体、認識する事を心が拒んでいるのであった。
「……………よっと! へへへへへへへ」
すると、ストラスが腹を抱えるようにして立ち上がる。
発達した全身の筋肉と巨大な魔羅を持つ雄が、
腹の中に生命を宿しているという、今のストラスの姿は、
魔族の異形とは、また別の違和感を見る者に与える。
膨れた腹はドクンドクンと鼓動のような音を鳴らすと同時に妖しく明滅する。
その腹をストラスは優しく愛でるように撫でた。
「…………あぁぁ………アアァァァアァァァッッッ…………、
 ガープ団長がぁぁ!! 俺の腹の中にいぃぃぃっっ!!!!!
 団長の精神や記憶がぁ、俺の中にも入ってくるぅぅぅ………」
ガープを胎内に身籠ったストラスは、
聖騎士団団長を文字通り「全て」を共有していった。


数多の魔物を倒し、弱き人々を助け、守り、
人々も己を尊敬の眼差しで見つめ、崇めている、
正義と愛情と誇りに満ちたガープのそれまでの生涯が
ストラスの頭の中で走馬灯のように流れていく。
「……………イヒッッ! ィヒヒヒヒヒィッッッ!!!!
 聖騎士としての素晴らしい生き様がぁぁ!!!
 こいつがぁ………ヒヒヒヒ、コイツが俺の邪悪に染まっていくぅぅ!!!」
狂った笑みを浮かべ、肩を揺らして笑うストラス。
腹の中の「聖」が、己の「邪」によって浸食してゆく様を、
その身を以て堪能し、至上の背徳感と、狂喜を伴った興奮に包まれた。
ストラスの股間では巨大な邪根が悦びに躍り、
先走りを飛ばしながら、大きく膨れた腹の下部を何度も叩く。
「ほらぁ、ガープ団長がぁ、
 俺の息子がこの中に入ってんだぜぇ、へへへへ!!
 皆も触ってみろよぉぉ!! すっげぇ元気なんだぜぇぇっ!!!」
ストラスが六人…否、四匹と二人の方へと歩み寄って行く。
「スゲェェ………」
「正に『生命の神秘』ってやつだなぁ、ヒヒヒヒヒ」
「あぁぁ……俺も早く魔族に生まれ変わりてぇ……」
「俺だってさっさと雄孕みてぇよぉ、とびっきり強ぇ雄をよぉぉっ!」
代わる代わる手を伸ばして、ストラスの膨らんだ腹を触り、
その中の存在を感じては、感嘆の声を漏らし、興奮に胸を躍らせる。
「クククク、シャックス、君も触らせてもらうといい。
 君の尊敬するガープ団長が今、生まれ変わろうとしてるんだからなぁ!」
(!!!!!!!)
イポスは無理矢理シャックスの腕を掴むと
他の者と同じようにストラスの膨らんだ腹を触らせた。
その触る手に反応するように、内側で生物らしきモノが蠢く。
生々しい感触が、シャックスを残酷な現実へと引き戻してしまう。
昔、妊婦の腹を触った経験がシャックスにもあったが、
勿論、相手は人間の女性であった。
それと比べる事さえ忌まわしい、
これほど恐ろしく、悍ましい事などある筈も無い。
(……………この中に………ガープ団長が……………
 ………………違う! 違う違う!!!!
 そんな事あるわけが無い!!!!
 ガープ団長はもう死んじまったんだ!!!!!
 …………もう…………ガープ……団長は…………)
シャックスはストラスの腹に手を触れながら涙を流した。
この中で団長は生きているのかもしれない。
だがシャックスの脳裏に、先程の団長の色欲に狂った様が再び蘇る。
魔族等の仕業によって陥れられたとは言え、
色欲の快楽に目覚めた団長は聖騎士としての名誉、規律、誇り、精神、
全てをかなぐり捨てたのだ。
そして今、この手の先、邪悪なる存在の胎内に取り込まれるという、
団長の人間としての摂理さえも醜く歪められている。
ならば、団長はもう死んでしまったと考えた方がマシだ。
…そう思い至ったシャックスの顔は、苦虫を噛み潰したようであった。
残された最後の希望と信じていたものを、今は自ら否定せねばならない、
その現実を、己の運命をシャックスはこの上なく呪った。
しかし、そんなシャックスの想いを嘲笑うかのように、
ストラスの腹に次の変化が訪れる。

ドグンンッッッ!!!!!
一際大きな鼓動のような音と共に、ストラスの体が大きく震えた。
「ォォォオオオオォオォォオオオッッッ!!!!
 もうすぐだぜぇぇぇぇええぇぇぇっっっっ!!!
 ヒヘヘヘヘヘヘヘヘヘェェ!!!!!」
興奮と狂喜の叫びを上げるストラス、
膨れた己の腹を、爛々と輝く瞳で見つめ、
両手でその腹の表面を、厭らしく妖しい手付きで摩る。
すると丸かった腹が今度は次第に大きくなり、形も歪み始める。
「おおおおおおおおおおおおおっっっ!!!!!!」
色欲の眷属達もその様子に歓声を上げる。
只一人、シャックスだけはその腹を見て、震えながら無言で首を横に振った。
(…………嫌だ!!!
 出てくるなっっ!!!!
 お願いだから出てこないでくれぇぇぇええぇっっ!!!!!)
恐ろしさで声も出せないが、
仮令、その心の叫びを口に出した所で、叶えられはしないのだ。
そこにいる全ての者が見つめる中、
ストラスの腹は、中身が大きくなるように膨張し始める。
バランスを取る為に、ストラスは両足にグッと力を込め、背を反らし、
皆に見せびらかすように腹を前へと突き出した。
「生まれるぅぅっ、ウマレルゼェェェッッッ!!!!!
 団長が新しく生まれてくる瞬間だああぁぁぁぁっっっ!!!!」
喜悦に満ちた咆哮を上げる、
その叫びに応えるように、内側から腕と見られるものが
ザシュッと勢い良く、膨れた腹を突き破った。
裂けた部分からドプリと白い液体が溢れ出し、
忽ち裂け目が広がると、中に入っていた「生物」が躍り出る。
そして、ビチャン!と液体に濡れた地面に倒れ込んだ。
「…………………グルルゥゥゥゥゥゥゥ………………………」
魔族の腹から生まれ出てきた生物…、
意外な事に、ソレは人間の、十歳くらいの少年の姿をしていた。
四つん這いの体勢で起き上がったソレは、
全身を痙攣させながら、眉間に皺を寄せ、歯を剥き、
人語を話さず、獣じみた唸り声を上げている。
だがその声色は、未だ声変わりする前の子供のように高かった。
(あれが…………ガープ団長……………!?)
魔族の腹の中に収まった後、再びこの世に姿を見せたその存在…、
だが、バケモノの姿はしていない? 若返った?
予想に反する光景にシャックスは面食らう。
だがその少年は、未だストラスの毒々しい緑色の臍の緒と繋がったままだ。
ストラスは無言で屈むと手を伸ばし、臍の緒を、
少年の腹の根元でブチンッと千切った。
「グアァ………ァ………ァ……………!!!」
痛みが走ったのか、少年は全身を一際震わせて呻いた。
少年の臍からドス黒い液体がドロリと零れたが、
穴は即座に塞がり、それ以上中から溢れてくる事はなくなった。
ストラスの臍の緒は急速に縮み、腹に収まると元の臍に戻る。
アスモダイから与えられた魔具は、その役目を全て果たしたのだ。
少年を覆っていた腹の膜も既に無くなっており、
「産後」に残ったのは見事に割れた腹筋だけだ。
するとストラスは立ち上がり、
邪悪な笑みを浮かべながら、仲間の魔族達に目配せをした。
「………フヘヘヘヘヘ」
待ってましたと言わんばかりに魔族達がニヤニヤと笑いながら、
少年の周りを取り囲んでいく。
シャックスを拘束していたイポスも、
その役目をクロセルに任せ、少年の元へと赴く。
そうして少年の周りに、ストラスも含めた元第十三隊全ての隊員、
五匹からなる色欲の魔族、アスモダイの息子達が集結した。

これから何をするというのか?
シャックスが少年と、その周囲の魔族達を注視する。
「………ゥゥ…………グ……グルルゥゥゥ………………」
少年も断続的に唸りながら、周りの魔族達を怪訝そうに見上げて睨む。
「クックックックックックッ!!!」
すると少年の後ろに立っていたストラスが、
邪悪に笑いながら、更に少年の背後に近寄り、
己の股間から生える凶悪な魔羅を屹立させ、ビクビクと震わせる。
まさか!?とシャックスが思う中、
その想像通り、ストラスは両手で少年の腰を乱暴に掴み、
「ククククク……………………フンンン!!!!!」
その巨大な邪剣で少年の小さな体を後ろから貫いた。
「ッッッッッッッッッッ!!!!!!???
 ギヤアアアァァアアアアアァァァァァアッッッ!!!!!」
耳を劈くような叫び声が少年の口から上がる。
「ァァアアアァァァアアアンムグンッッッ!!!!!???」
その叫びを遮るように、今度はイポスが少年の頭を掴み、
開いた口に己の剛直を突っ込んだ。
小さな口が裂けそうな程に拡げられ、自身を呑み込んでいく様を、
イポスは嗜虐的な笑みを浮かべながら見下ろす。
少年を前後から邪根で貫いた魔族が、腰を次第に動かし始める。
そしてウァサゴ、シトリー、セアルは自らの魔羅を各々扱きながら、
少年の体にその卑猥な刀身を擦り付ける。
「…………フヒヒヒヒヒィィ!
 遂に始まったぜぇぇ、
 生命の誕生を祝福する『色欲の儀式』がよぉぉ!!!」
クロセルは、シャックスを拘束しながら、
興奮を隠しきれないといった様子で、魔族達の繰り広げる狂宴を観賞する。
そんなクロセルとは対照的に、眉を顰め、嫌悪感を露にするシャックス。
(……………………何が……………「祝福」だ!!!!!)
邪悪なる五匹の魔族が人間の少年を寄って集って襲い、犯し、
強姦しているだけではないか!
あの少年が自分の知るガープ団長なのか、
確信を持っているわけではなかったが、
幼い人間の姿をしている彼が、
魔族達にあんな非道い仕打ちをされている事に、この上ない憤りを覚えた。
だが、シャックスを拘束するクロセルの腕の力は、
同じ人間でありながらイポス、魔族と同等の強さを持ち、
逃れようとしてもびくともしない。
その力の源となったのは、ウァサゴとセアル、二匹の魔族の精液、
上と下の口から、ソレを直に摂取したクロセルは、
邪悪なる力をより高め、聖騎士を凌駕する肉体を手に入れていたのだ。
仮にクロセルの拘束を振り切る事が出来たとしても、
自分にあの少年を魔族達から助ける事など出来る筈が無い…。
手も足も出ないシャックスはこの惨状に只、目を背ける事しか出来なかった。
それでも魔族達の悍ましい狂宴は続く。
「ゥォオオオオオッッ!!! イクイグイグイグゥゥゥッッ!!!!」
「ォォオッッ!! オオッ!! オォッッ!! オホォォッッ!!!!」
程なくして、上下の口を犯していたストラス、イポスが絶頂を迎えた。
「グオオオオオオオオオオオッッッッッ!!!!!」
他の三匹も同時に達し、淫らな白い雨が少年の体に降り注ぐ。
そして少年の体内に精を注ぎ終えた二匹の魔族がその魔羅を引き抜く。
シャックスがやっと終わったかと思い、魔族の集団の様子を覗いたが、
交代するように、少年の空いた下の口に今度はシトリーが肉棒を埋め、
上の口にはウァサゴとセアルが奪い合うように交互に自身を突っ込んでいく。
(くっ…………!!! 何が目的なんだ、あいつらは………!!!!?)
再び目を背けるシャックス。
入れ替わり立ち替わり、魔族達は少年を犯し、
穢れた精液を、少年の中にも外にも絶え間なく注いでいく。
大人の人間でも到底耐えられないような責め苦、
このままでは少年は殺されてしまうのではないかとシャックスは思ったが、
「ほらほらぁ、今が団長の大事な時だってのに、
 ちゃんと見てねぇと勿体ねぇぞぉシャックスぅぅっ!!!
 フヒヒヒヒヒヒ!!!!!」
クロセルがそう言って、シャックスの顎を掴み、
無理矢理彼等の方へと向けさせた。
「……………………なっっっ!!!!!!?」
薄目を開けたシャックスは少年の異変に驚き、目を見開いた。
魔族に犯されている、その少年の幼い肉体がどんどん成長していくのだ。
魔族の精液の力によるものなのか?
それとも少年の、人間では有り得ない体質によるものなのか?
少年から青年に、そして大人の姿へと変わっていく、
まるでその責め苦と精液を受け止めるに相応しい「器」となるが如く。
筋肉もみるみるうちに発達し、より男らしさ、雄らしさを帯びていく。
そして股間から生える彼の分身さえも…。
されるがままであったその少年、否、その男は、
次第に魔族達の淫らで激しい律動に順応し始める。
「ングゥッ!! ンンンンッッ!!! ムンンンンンンッッッ!!!!」
魔羅を突っ込まれている口から漏れる声も
その見た目に相応しい低さとなり、おまけに艶っぽく、湿りを帯びており、
自ら腰を振り、頭を動かし、己を貫く魔族の魔羅を懸命に絞り上げる。
四つん這いで地に着いていた手は、他の魔族の魔羅へと伸ばし、
ガッシリと力強く握り、扱いていく。
狂宴の中心となっている男、
彼にとってこれは強姦等ではない、
魔族達は自身に強烈な快感を与えてくれる素晴らしい存在なのだと、
全身で以て表し、訴えていた。
今、最も狂宴を愉しんでいるのは、異形の魔族達よりも、
寧ろあの人間の姿をした男の方であった。
魔族達に精液を次々と注がれ、
少年であった男は、瞬く間に巨漢へと変貌を遂げる。
そうして魔族達の腰使い、手の扱きが最高潮を迎えると、
「ゥゥオオオオオオオオオオオオオッッッッッッ!!!!!」
「ギヒャハハハハハハハハハハハァァッッッ!!!!」
「オオオオッッッ!!! オオオオッッッ!!! オオオオオッッッ!!!」
「グハアアアアアアアアアアッッッッッッッ!!!!!」
「イイイッッ!! イヒィイッッ!!! イヒヒヒヒィィッッッ!!!!」
絶頂の雄叫びを各々上げ、とびきり濃厚で邪悪なる精を、
男の中と外に盛大にぶちまけた。
「んんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんん!!!!!!!!」
上と下の口から、熱い奔流を残らず全て呑み込み、
男は目を見開き、一際大きく全身を痙攣させる。そして、
「んはあぁぁぁっっ……………」
魔族達の魔羅から解放されると、呻き声を上げて力尽き、
地面にドサリと倒れ臥した。
「ッッフゥゥゥゥゥゥゥゥゥ………………!!!!!」
狂宴を終えた魔族達は各自一歩後退り、
邪悪な笑みを浮かべて男の様子を窺う。
すると、まるで白いペンキを全身に被ったかのような、
男の体に掛けられた魔族の精液が、
次第に体の表面から消えて無くなっていく。
だが実際には、それらは消えたわけではない、
男の皮膚から体内へと浸透し、溶け込んでいったのだ。
………こうして魔族達による色欲の儀式は全て完了した。

繋がりし色欲34 投稿者:中之小(2月2日(火)23時02分48秒)
「……………………ゥゥ…………ぅううぅぅ………………」
暫くして、ストラスの腹から出てきた、少年であった男が
ゆっくりと立ち上がり、その変貌を遂げた姿を露にする、
穢れの無い体を、否、穢れを全て受け入れた肉体を。
やはり魔物や魔族ではなく、
基本的には少年であった頃と同じ、人間の姿をしている、
そう、「基本的」には……。
「…………………ガッ………ガープ団長…………!!!!!」
シャックスはその男の姿を、顔を見て驚愕する。
その男は紛れもなくシャックスの見知ったガープであった。
だが、厳密に言えばその姿は「ガープ」であり、
「ガープ団長」とは言えなかった。
衰えを感じさせない体躯であったのが、
更に全身の筋肉と力強さを増している。
色素が抜け、完全に白く染まっていた筈の髪は、艶のある茶色に戻り、
顔に刻まれた皺も減り、より精悍に、若々しくなっている。
それは齢六十を越える現聖騎士団団長のものではない、
十五年前、シャックスが初めて出会った頃と同じ姿だったのだ。
「…………………ハァァァァ…………、
 ワシ………………ハ…………………イッタイ…………………」
若返ったガープは、覚醒したばかりで未だ夢うつつといった様子であったが、
両手をまじまじと見つめ、続いて全身を見回して己の状態を確認していき、
「儂は……………………、
 そうか、儂はストラスの腹から生まれてきたのか………」
自らに起こった事を淡々と思い出していく。
「クックックックッ、ガープ団長、
 よくぞ生まれてきて下さいました」
ストラスがガープの前で片膝を突いて跪き、他の魔族達もそれに倣った。
先刻、自分達が目の前の男を、
獣の如く犯していたとは思えない程の態度の変わりようであったが、
魔族でありながら、その姿は元聖騎士らしく、様になっていた。
異形の魔族達が人間の姿をした者に跪いているという、
その奇妙な光景は、背徳的であり、倒錯的でもあった。
「ストラス………か。
 否、儂はお主の事を『母』と呼ばねばならぬか?
 それとも『父』なのか?
 他の者達も儂に精液を与え、このように成長を促してくれた、
 という事は『乳母』となるのか?
 お主達を儂は一体何と呼べば良いのか………?」
事実から見れば、確かにそうなるのかもしれないが、
冷静に聞けば奇怪な事この上ない言葉の数々。
しかし、それらの事実をガープは、何の疑いも無く受け入れており、
受け入れたが故に、真面目に悩み始めている。
そんなガープにストラスは顔を上げ、邪悪な笑みを湛えて進言する。
「いいえ、俺達にとってはガープ団長はいつまでもガープ団長ですよ、
 そして俺達は永遠にその団長の部下だ。そう、永遠に…。クヒヒヒヒ!
 さぁ団長、これからも我々を、この聖騎士団を、
 『正しき方』へと導いて下さい」
「…………………そうか」
ガープはそれを聞いて納得したように、ストラスを見返した。
すると、無表情であったガープの顔に、次第に笑みが浮かび始める。
「フフ………フフフフフフフフフフフ、そうかそうか。
 今でも儂はこの聖騎士団の長と申すか……………ならば」
上機嫌となったガープは、そこにいる皆に対し、高らかに声を上げる。
「ならば、聖騎士団団長として儂は宣言するぞ!
 ここ聖騎士団本部は、偉大なる色欲の魔族、アスモダイ様の軍門に下った!
 アスモダイ様の力により生まれ変わった事で、儂は確信したぞ!
 背徳による興奮、狂おしい快楽を与えてくれるこの色欲こそ、
 我等が最も信仰すべきものなのじゃ!!!
 そして色欲の化身、アスモダイ様こそ、
 敬い、尊び、崇め、愛すべき存在ぃぃっ!!
 我々がこれまで正義の為に磨き上げてきた肉体、精神、魂、
 それらを全て、アスモダイ様に捧げようではないか!!!!!
 クフフフフフフフ、
 フハハハハハハハハハハハハハハハッッッッ!!!!!!!」
人間の姿でありながら、邪悪な笑みで顔を歪ませ、
興奮を隠しきれない様子で、ガープは力強く宣言する。
そして己の、聖騎士団の真の存在意義を認めた事で、
恐ろしい程に歓喜に満ちた笑いを上げるのであった。

(………………ガープ………………団長……………!?)
シャックスにとってこの状況は、己の理解が追いつかず
最早「混沌」と呼ぶに相応しかった。
ストラスの腹から出てきた少年が、
人間の姿のままだが若返ったガープへと変貌を遂げ、
しかし、己を穢し、陥れた魔族達を改めて部下と認め、
会ってもいない魔族に「様」などと敬称を付ける、
剰え、その魔族に己の大事にしてきた聖騎士団を捧げると宣ったのだ。
「団長…………何という事を…………!!!」
混乱していたシャックスであったが、つい言葉を口に出す、
その男を「団長」と呼ぶのも正しいのかどうかさえ分からぬままに…。
「おぉおぉ、シャックスか!」
改めてシャックスの存在を認めたガープは、
嬉々として、シャックスの元へと近付いて行った。
「見てくれ、儂のこの体を!!
 若返ったこの素晴らしい肉体を!!!」
ガープは、クロセルに拘束されているシャックスの目の前にやって来る。
そして、自信と恍惚に満ちた表情で、己のより逞しくなった筋肉、肉体を
シャックスに見せ付けた。
「ストラス達やアスモダイ様のお陰で、
 儂はこのような体を手に入れる事が出来たのじゃ!
 醜く衰えようとしている体も、もうここには存在しない!
 常々感じていた『老いの恐れ』等、最早思い出せぬ程じゃわい!!!
 ハァッハッハッハッハッハッハッ!!!!」
まるではしゃぐ子供のように、興奮した様子で
己の身に起こった事を悦びと共に語り、豪快に笑う。
「若々しく、それでいて戦う技術が良い具合に染み付いた、
 最も脂が乗っていた頃の体じゃ!
 クククク! そうじゃな、シャックスよ。
 丁度、お主と初めて出会った頃と同じくらいではないか!!?」
陶然としながら語るガープ。
以前の記憶はしっかりと残っているらしい、
シャックスと同じ過去をガープは想起していた。
同じ…………違う!
決して同じなんかじゃない!!
ガープの言葉にシャックスの心に強い否定の念が沸き起こる。
だが、ガープは更に続ける、その念を更に強めるが如く。
「はぁぁぁぁ…………素晴らしい! 素晴らしいぞぉぉぉっ!!!
 この肉体の中で流れ、蠢く、ドス黒い邪悪なる力ぁ!!
 何と心地好い事かぁ!!! 堪らんんんん!!!!!
 全身がぁ、全身が色欲に疼いておるぅ、クフフフフ!!
 それに、ホレ!! コイツを見てくれぇっ!!!」
そう言ってガープは腰を突き出し、
「ソレ」をシャックスに改めて見せ付ける。
…シャックスが、若返ったガープの姿を認めてから、
ずっと直視する事が出来ず、努めて目を反らそうとしていた「部分」
だがそれも当人によって嫌でも目に入る状態へとさせられる。

「っっっっっっ!!!!!!!!」
より顔を青褪めさせるシャックス、
目の前に突き付けられたのは、
ガープの股間から聳え立つ雄の象徴、ガープの分身…、
だが、ストラスに「並」と評価されていたモノの面影はどこにも無い、
ソレは長さも太さも完全に「規格外」となっている。
ストラスの、魔族の腹に身籠られ、生まれ変わった事により、
ガープは人間のモノを遥かに超越し、
色欲の魔族にさえ匹敵する程の、巨大な魔羅を獲得していた。
巨大である分、相応の重さがある筈だが、
その極大魔羅は、まるで股間から生えた「角」と見紛うように、
自重に負けず、堂々と雄々しく反り返り、鋭く天を突いている。
赤黒い幹の周りは太い血管が幾重にも絡まり、
それらが妖しく蠢く事で血流が視認でき、グロテスクさを一層際立たせる。
竿全体もドクンッドクンッと不気味に大きな音を立てて揺れ、
鈴口から絶えず淫液が溢れ、筋を描いて地へと垂れ落ちている。
根元では鶏卵程はある大きさの睾丸がぶら下がり、
不規則に上下に動いては、自身の有機物としての存在を主張する。
基本的には人間の姿をしているガープ、
だがそれ故に、魔族と同等の質量を持った魔羅が、
シャックスの目には、その異様さ、禍々しさがより際立って見えた。
「はぁぁぁぁ…………全く以て素晴らしいぞぉぉっっ!!!!
 クックックックックッ、どれどれぇ…………」
己の股間から生えるその異形に感嘆し、
ガープはソレを両手で掴もうとした。だが、
「……………ッッッッッッ!!!!!?
 アンンッッッッッ!!!!! ンンッッ!!!!!!!」
少し触れそうになるだけで、全身に電気が走ったかのように、
艶かしい喘ぎを上げて、体を強く痙攣させる。
まるで始めて皮の剥けたばかりの亀頭に触れるが如く、敏感な反応、
その感覚にさえ酔っているガープの表情は、恍惚と愉悦と歓喜に満ちている。
「ンフゥッ!!!  ………………クックックッ!」
新たな快感を暫く愉しみ、軈て淫らな感触にも慣れたガープは、
今度はガッシリと両手でソレを掴んだ。
巨大な魔羅は、ガープの大きな手であっても、
指は回しても届かず、両方の手で全てを覆い隠す事さえ叶わない。
「クックックックックッ、
 フフフフフフフフフフフフフフフフフゥ!!!!
 此れぞアスモダイ様の力によって新たに生まれ変わった、
 愛しき我が分身よぉっ!!
 嗚呼っ、何と素晴らしいモノか!!!
 強く、逞しく、猛々しく、それでいて淫らで、艶かしく、
 色欲と邪悪なる力で満ち満ちておるわぁっ!!!!!」
その極大魔羅に、未だ見ぬ色欲の主を重ねるように、
淫らな愛情の込められた瞳を向ける。
それに応えるように、魔羅は強く握られた手に、
大きな鼓動、妖しい脈動を返してくる。
「おぉ! おぉぉ!!
 此奴も元気に悦んでおるわい、クックックックッ!
 聖騎士という役目を果たす上でずっと蔑ろにしてきたが、
 これからは確と愛でてやらねばなぁ!!!
 アスモダイ様の、淫らで邪悪なる御加護を受けし存在よぉっ!!
 共に快楽を貪り、色欲を極めようぞぉっ!!!!
 ヒヒヒヒヒヒヒヒヒィィィッッ!!!!!!」
邪悪な笑みで顔を歪めながら、その魔羅を愛でるように揉む。
「フヘヘヘヘヘヘヘ!!!」
「素晴らしいぃぃっっっ!!!」
「サイコーだぁぁぁっっっ!!!!」
「あぁぁガープだんちょぉぉ、たまんねぇよぉぉぉっっ!!!!」
ガープに向かって跪いていた魔族達が淫らな瞳をギラギラと輝かせ、
その変貌ぶりを胸躍らせながら観賞し、歓びの声を上げる。
興奮は股間に伝わり、激しく打ち震える魔羅は
まるで祝福の拍手を送っているかのようであり、
感動の涙が先端から絶えず溢れ流れる。
「ククククククククククッ!!!
 ガープ団長、恐れながらお尋ねしますが、
 色欲の眷属として、その『愛で方』というものを
 団長は御存知でしょうか?」
立ち上がったストラスが、ニヤニヤと笑いながら、
ガープに近付いて来て、尋ねる。
そんなストラスに、ガープは振り向きもせず、
「……………グフフフフ…………、
 グヒヒヒヒヒヒヒヒィィィッッ!!!!!
 無論じゃわいっっ!!!!!」
狂喜に染まりきった笑みを浮かべて答える。
ストラスの言葉、「愛で方」なるものを想像するだけで
ガープの全身を興奮が走り、色欲の疼きが激しさを増した。
巨大なガープの分身もそれを理解し、欲したのか、
先端から止め処なく溢れ続けている淫液の、描く筋が更に太くなる。
「ククククク。どうでしょう、ガープ団長?
 愛でるのに使えそうなのが、丁度そこにおりますよっ!!!!」
「!!!!!!!!!!!!」
そう言ってストラスはシャックスに向かって顎を刳った。
ストラスの提案にシャックスはサーッと血の気が引く。
ガープのモノを「愛でる」という言葉にどんな意味が込められているのか、
それは最も下劣で、最も穢らわしく、
最も恐ろしい方法を以て行われるという事は、
シャックスのこれまでの忌まわしい記憶、経験より、
理解せざるを得なかった。
況してやそれが自分の最も尊敬していた人間によって為されるというのか?
シャックスの絶望も、愈々極みに達したかと思われた。
じっと己の分身を厭らしく、愛おしい瞳で見つめていたガープが、
ストラスの提案を聞いて、シャックスの方に再び目を向ける。
すると今度は、シャックスを拘束しているクロセルが口を開く。
「コイツは団長に会う為に、色欲に狂った聖騎士達から逃げ回って、
 漸くこの訓練場に辿り着いたそうですよ。
 心から尊敬する『ガープ団長』に会う為に、クヒヒヒヒヒヒ!!」
追い討ちを掛けるように、シャックスのこれまでの経緯をガープに説く、
召し上がってもらうディナーの材料を説明するかのように。
「…………ぅぅ………………ぅぅぅ………………!!!!!」
自分が、最も尊敬していた者の、目の前の異形の餌食となるのか、
シャックスは底知れぬ恐怖に、顔を真っ青にしてブルブルと震え出す。
そんな彼を、暫くじっと見つめていたガープが、思わぬ事を口にする。
「…………否、儂はシャックスに手を出す心算等、毛頭無いわい」
「!!!!!!!!???」
ガープの予想外の回答に、シャックスも含めた一同が目を丸くする。
「…………相手として不十分、興味が無いと?
 それとも……まさか情が沸いたとでも?」
腑に落ちないストラスは、詰問するようにその理由をガープに尋ねる。
情が沸いた……その言葉にシャックスは希望を取り戻しかけた。だが、
「違う、そうではない」
ガープは即座にそれを否定し、首を横に振った。
そして、シャックスの顎に手を掛けてクイッと上げ、己の顔を近付けた。
「!!!!」
驚き、怯えるシャックスの目を、ガープは間近で覗き込んだ、
深淵の如き闇を含んだ瞳を、好色そうに厭らしく細めながら。
「……此奴は今迄色欲の影響を一切受けてこなかった聖騎士、
 クククク、寧ろ貴重な存在じゃ。
 無垢なままアスモダイ様に献上してやろうではないか!
 それ迄は…………クククククク、そうじゃなぁ、
 此奴には、極上の絶望を存分に味わわせてやろう!!
 のぅ、シャックスよ、
 お主の抱いてきた儂に対する希望、
 それを儂自身が蹂躙し、絶望で染め尽くしてくれようぞぉ!!!
 クク………グフフフフフフ!!
 フハハハハハハハハハハハハハハァァッッッ!!!!!!」
愉快そうに大声を上げて笑うガープ、
シャックスの記憶にある、村を助けてくれた英雄の、
その精悍な顔を、一際邪悪に歪ませて…。
(………………だん……………………ちょう……………………)
シャックスは奈落に突き落とされるような感覚に陥った。
まさか、と一瞬でも希望を抱いた自分が愚かしく、恨めしい。
邪悪を尊び、礼讃し、それを為す事に至上の興奮と快感と悦びを覚えた、
この男は正しく、邪悪なる色欲の眷属として生まれ変わったのだ。
その残酷な事実を突き付けられたシャックスは、
魂が抜けたかのように全身から力が抜け、涙を流す事さえ叶わなかった。
「それは素晴らしい!! キヒヒヒヒヒヒ!!!
 それでコイツにどのような絶望を?」
ガープの真意を聞いた事で、大いに満足したストラスは次の目的を尋ねた。
「儂の最初の獲物は別におる。
 感じるぞぉ、儂を求める淫獣の欲望をぉぉぉぉっ!!!!
 皆付いて参れ、良いものをみせてやろう!!
 クックックックックックックックッ!!!!!!」

繋がりし色欲35 投稿者:中之小(2月2日(火)23時02分16秒)
聖騎士団の長、最も正義を愛した男、ガープは、
魔族等の邪悪なる洗礼を受けた事により、
肉体を若返らせただけでなく、
邪淫に満たされた極大の「剣」を手に入れ、
高潔なる精神も悉く穢れ、色欲の眷属として生まれ変わってしまった。
彼は逞しい肉体と股間の邪剣を誇らしげに晒し、
新たな使命に胸躍らせ、聖騎士団本部内を闊歩する、
魔族五匹と、人間二人を引き連れて。
道中では、全裸の聖騎士達が其処彼処で乱れ合い、只管快楽を貪っている。
ガープがこれまで強き意志、清廉なる献身を以て育て、
立派に鍛え上げてきた聖騎士達、
正義という誇り高き理念を元に集ったこの聖騎士団、
それが今や魔族の放った色欲によって、
完全に覆い尽くされようとしている。
だが、今のガープが彼等に、この現況に、
否定的な感情を覚える事は無い。
「ククククククククククク!!
 素晴らしいぞっ! 何と素晴らしい光景か!!!
 これぞ聖騎士団の新しき姿、真の在り方じゃあっっ!!!!」
ストラスからこの聖騎士団本部は、
ほぼ魔族の色欲によって陥落している事を聞かされていた。
生まれ変わる前のガープは、どうかそれが妄言であってほしいと願った。
己の磨き上げてきた至宝が穢れていく、
それを想像する事さえ悍ましく、忌まわしかった。
だが、生まれ変わってからというもの、
今度はその様を見たくて見たくて堪らなくなった。
価値観が悉く反転したのである、
背徳は、嫌悪から愉悦へ、
色欲は、忌避から渇求へ…。
そうして今、望んでいた光景を前にしたガープは、感慨に目を細めている。
純粋無垢で、健気に規律と正義を守っていた男達、その過去との落差が、
今のガープにとって、何とも言えぬ極上の甘美となった。
色欲に狂う彼等、己の新たに信奉するものを既に享受している彼等が、
何よりも愛おしく、誇らしい、
これこそ「新生聖騎士団」のあるべき姿だと、ガープは確信する。
乱交を繰り広げる聖騎士を眺め、愉しみながら、
従者を引き連れて、迷い無く歩を進めていく。
すると交尾をしている一組の雄を見つけ、立ち止まった。
「彼奴じゃ」
そう言って、その犯している方を従者達に指し示す。
「フンンンッッ!! フンンンッッ!! フンンンッッ!!!!」
獣の如く聖騎士の尻を犯しているその男、
鍛えられた肉体と、その上の濃い体毛を惜しげも無く晒し、
人間の理性さえ捨て、只管己の獣性に従い、激しく腰を打ち付けている。
サレオス…、色欲に冒され、教え子達に狂わされた男の成れの果て、
否、自ら進んで淫獣へと堕ちていった雄の姿であった。
今の彼を見て、若き聖騎士を熱心に指導し、育ててきた人物であったとは、
誰も思わないであろう。
「ガアアアアアァァァアアァァァァァッッッ!!!!!」
激しい交尾の末に絶頂を迎え、雄叫びを上げるサレオス。
「ォォォオオオォォォオオォォォッッ!!!!」
獣精を胎内に放たれたその男も、その奔流と熱さに悶え、
貫かれた先で聳り立つ陰茎から白濁を散らす。
「……………………フンンッ!!」
種付けを済ませたサレオスは、犯していたその男を乱暴に突き飛ばし、
男は捨てられるようにドサリと地に倒れ込んだ。
「…………ゥゥ………ゥゥゥ………………」
男は白目を剥き、全身をピクピクと痙攣させる、
起き上がる気力も完全に失われているといった様子だ。
己に快楽を与えてくれた相手に、手荒な扱いをするサレオス、
打ち止め、サレオスの精が尽きたというわけではない、
恐らく、単に男の穴に飽きたのだろう。
己にとって雄とは、快楽を貪る為だけの存在、
そんな相手に愛や労りの情が沸いたりはしない、
何故なら己は「魔物」なのだから…。
その行動理念は既にサレオスの精神にまで根付いていた。
それをガープは察知していたのだ。
色欲の眷属として生まれ変わった、彼の新たな能力。
だがそれも飽く迄、過程に過ぎず、真髄は別の所にある、
何故ならその能力は、己の「標的」を見つける為のものだからだ。
「ククククク、サレオスよ。
 お主の指導は本当に熱心じゃな。
 皆の『見本』として働く様、何と見事であろうか、
 正に『新生聖騎士』の鑑じゃわい!!!」
ガープがサレオスの野放図ぶりを誉め称えた。
歪んだ価値観は、ガープの狂気を改めて物語っている。
その声に反応したサレオスは、ガープ達の方へと振り返った。
「…………グルゥゥゥ…………」
まだ犯し足りず、目を血走らせたサレオス、
集団の先頭に立ち、一際雄の魅力を、色欲を、邪悪なる気を放つ、
ガープの存在を認めると、
「………グワアアアアアアアァァァアアアアアアッッッッッ!!!!!」
恐ろしく獰猛な声を上げながら襲いかかって行った。
相手が団長であるという認識は、今のサレオスには無かった。
団長の言葉の意味さえ、彼の頭には入っていない。
(犯ス…………雄ヲ……………犯シテヤル!!!!!!)
やはり「魔物」として上玉の獲物を求めたに過ぎないのだ。
新たな獲物に向かって突進していくサレオス、
完全に魔物になりきっているその姿と勢いを前にすれば、
普通の人間なら余りの恐ろしさに怯み、立ち竦んでしまう事だろう。
だがそんなサレオスに対し、寧ろガープは邪悪にニヤリと笑った。そして、
「!!!!!!????」
ガープを掴もうとしたサレオスの腕を逆に掴み返すと、
その襲いかかってくる勢いを活かし、
足掛けで一瞬にしてサレオスを倒してしまった。
「グァアッッ!!!!?」
何が起こったのか理解できないまま、
勢い良く地面に伏したサレオスは、倒れた衝撃に呻き声を上げた。
力を殆ど使わずに、相手の力を利用する、
流石は聖騎士団団長、その手並みは実に見事であった。
そしてその技巧が色欲の、魔族の手に渡ったという事を、
ストラス達に改めて知らしめる。
人々を守る為に培われたその力が、
今度は邪悪なる意志によって活用されるのである。
ストラスはその事実に興奮を覚え、思わずゴクリと喉を鳴らした。
「クックックックックックックックッ!!!」
地に伏し、呆気に取られているサレオスを、
ガープは見下ろしながら邪悪な笑いを上げる。
そして、クロセルに拘束されているシャックスを、一瞬ギロリと見据えた。
「!!!?」
何か言葉を発したわけではない。
だが、明らかにガープの目は語っていた、
これから己の為す行動を、起こる光景を篤と見ておけ、と。
(……………あ………………ぁぁぁ…………!!!!!)
それが暗示であったのか、
シャックスは、ガープとサレオスから目が離せなくなる。
魔族が人間を制御していたのとは、趣が異なる、
それは色欲によるものではなく、
恐怖、或いは畏怖によるものであった。
絶望で、魂の抜けたような状態であったシャックスは、
その「畏れ」によって、再び現実を鮮明に認識し始める。
それが非情、悪辣の極みであった事、
ガープの語った「絶望で染め尽くす」という言葉が偽りではなかった事を、
シャックスはこれから思い知る事となるのであった。

再びガープは伏したサレオスを見下ろすと、彼の傍でしゃがんだ。
次に、彼の後頭部を乱暴に掴み、軽く持ち上げる。
「!!!!???」
驚くサレオスに、ガープがニヤリと邪悪な笑みを浮かべると、
ドゴォォ!!!
「ァガアアアァァッッッッ!!!!!!」
そのまま勢い良く、サレオスの頭を地面に叩き付けた。
地面が砕ける轟音が、サレオスの悲痛な叫びと共に上がる。
「…………………フフフフフフフフフ!!!!!!」
頭を叩き付けたまま、ガープが不気味な笑い声を上げる。そして、
ガンッ、ガンッ、ガンッ、ガツンッ、ガツンッ、ガツンッ!!
ガープは繰り返しサレオスの頭を地面に叩き付ける、
何度も、何度も、何度も…。
その力は尋常ではなく、叩き付けられた地面はサレオスの血に染まり、
生じた亀裂が打ち付けられる毎に、まるで根を張るように広がっていく。
「ガァッッ!! グゥッ! ゥウゥ!!! ガハァァッッ!!!」
サレオスの口から痛々しい呻きが漏れる。だがそれに対し、
「フフフフフ…………、
 フハハハハハハハ!!
 ハハハハハハハハハハァッッッ!!!!!!
 ハアッッッハッハッハッハッハッハッハッハァァッッッ!!!!!!!!」
サレオスの頭を叩き付けながら、狂喜の笑いを上げるガープ、
その顔は、人間でありながら邪悪な笑みで歪み切っている。
(…………………酷い………………酷過ぎる!!!!)
一方的で、苛烈な暴行を加えられる様に、
ガープの暗示によって目を背けられないシャックスは、
顔を青褪めさせ、ガクガクと体が震え出す。
ガープが嬉々として暴力を振るうその姿、
嘗て、人々を守る事を第一に考え、人間に刃を向けた事等一度も無い、
正義と慈愛に満ちた人物であったとは思えぬ程の、
変貌ぶり、暴虐ぶり、狂乱ぶりであった。
生身の相手に己の内でずっと燻り、疼き続けていた力を存分に解き放つ、
色欲によって新たに生み出されたガープの邪なる願望、
今ではそれが、彼にとっての「娯楽」と化している。
己の力を駆使し、サレオスを玩具の如く扱い、
この上ない興奮、快感、悦びを覚えるガープ。
欲望に忠実となった彼は、規律、正義、
そして人としての道徳や倫理からさえも解放され、
真の自由を手に入れたのであった。
「ハッハッハッハッハッハッハッッッ!!!!!!
 ………………………フゥゥゥゥゥッ、
 クックックックックッ」
暫くしてガープは、その腕を止めて一息吐き、
サレオスに対する惨たらしい打撃が終わる。
だが、それで満足したわけではない、
ガープは立ち上がりながら、
掴んだままのサレオスの頭を、片手で高く持ち上げていく。
仰向けの状態であったサレオスの体は、
無理矢理引っ張り上げられるように起こされ、
異常な腕力で頭を掴むガープの手が、上部で固定される、
まるで小動物の首根っこを掴んで持ち上げるかのように。
かなりのダメージを受けたサレオスは自身の力で立つ事さえ叶わず、
頭を中心に、脱力した全身がぶら下がっているような形となり、
足も浮くか浮かぬかといった状態であった。
「クックックックッ!」
ガープは好奇を含んだ瞳で、サレオスの顔を覗き込んだ。
「グ…………ウゥ……ゥゥッッ」
額から大量の血を流しながら、サレオスは呻き声を上げる。
凄まじい打撃を受け続けたが、未だ事切れてはいない、
サレオスが聖騎士として己を鍛えてきたお陰か、
それともガープが死なない程度に手加減していただけなのか…。
するとガープが顔を近付けて、サレオスの血をねっとりと舐め取る。
それを口の中で転がし、味わった後に飲み込んだ。
「………ククククククク、サレオスよ。
 感じるぞ、お主が求めておるものを。
 お主の欲望を!
 今からそれを、儂が与えてやろう、
 お主という『器』に、それも溢れる程になぁ!!
 グフフフフフフフフフッッ!!!!!」
ガープがサレオスを掴む手を離すと、
サレオスの体は糸が切れた操り人形のように、グシャリと地へ崩れ落ちた。
構わずガープは、再び伏したサレオスの腰を両手で掴み、持ち上げる。
そして己の股間から角のように聳え立つ、鋭く巨大な魔羅の先端を、
サレオスの菊門へと宛てがった。
「魔物」として、ずっと襲う側、犯す側であったサレオス、
その尻穴は当然「初物」である。
「………!!!!!!!!!???
 グ…………ァァァァ……………!!!!!!
 ガハアアアアアアアアアッッッッッ!!!!!!!」
碌に慣らされてもいないその穴が、
ガープの凶悪な魔羅によって無理矢理抉じ開けられていく。
気力の失ったかに見えたサレオスが、苦痛に目を見開いて呻き、
地面に手を突き、伏していた体を弓形にして、背を仰け反らせた。
一方、その苦痛を与えているガープは、
「オォ………オォォ………オォォォォォォ………………、
 ォオッ!? オホオッッ!!? ォオオォォオッッッ!!!!
 オホホオオォォォオオォォオオォォォッッッッッ!!!!!」
喜悦に狂い、変態的な野太い喘ぎを断続的に上げる。
感触をじっくりと愉しむように、サレオスの狭き内部を、
極大なる邪剣の鋒でミチミチと拡げながら、
時間を掛けて腰を沈めていく。
眉を八の字にし、快楽に蕩けきった表情で、
悦に浸るその姿は、正に色欲の眷属のものであった。
己の魔羅が初めて味わう雄の逞しい肉穴に酔い痴れ、恍惚としている。
「ギヤアアアアアアアアッッッッ!!!
 ガアアッ!!! ガアアァッッ!!!!
 ガアアアアアアァァァアアアッッッッ!!!!」
じわじわと貫かれる激しい痛みに、
サレオスは全身を使ってじたばたと暴れた。
だが、ガープはサレオスの抵抗にもお構い無しに腰を埋め続ける。
胎内の所々で肉壁が裂け、そこから血が滲んでくる感触をガープに伝えたが、
傷付けているという負い目等、ガープは一切覚えず、
寧ろその血によって滑りが増した事で、より淫らな快感を堪能する。
サレオスの腰を掴む手も、尻を貫く魔羅も、
力を弱める気配は無く、サレオスを解き放とうともしない。
「おぉぉぉおぉぉぉぉぉっ!!!
 あぁはああぁぁぁぁぁぁぁぁ…………フハハハハハ、
 いぃぃ………ぞぉぉぉぉぉっっっっっ!!!
 儂の魔羅がぁ……滑った厭らしい肉に呑み込まれてゆくぅぅぅっ!!
 何という感触………クククク、堪らぬわぁぁっっっ!!!
 このような極上の快楽っっ!
 何故儂は今迄見過ごしておったのだぁぁぁぁっっ!!?」
興奮し、意気揚々とした様子で、卑猥な肉の感想を述べるガープ。
そうしてゆっくりと、じっくりと突き入れられていった巨大な邪剣が、
その刀身の半分まで収まると、
「フンンンンンンンンンンンンッッッッッッ!!!!!!」
気合いと悦びに満ちた掛け声と共に、一気に根元まで突き刺した。
「ギャアアアアアアァァアアアアアアアァァァアアアアッッッッ!!!!!」
ガープによって胎内を刺し貫かれたサレオスは、
極限の苦痛に歪みきった顔で、断末魔のような叫びを上げた。

「クッッッッハアアアアアアアァァァァァァァッッッッッッッッッ!!!!!
 何じゃ…………これはぁ………………!!
 フハハハハハハハハハハ!!!!
 一体何なんじゃあ、これはぁぁぁっっ!!!!!
 堪らぬぅっっ!!
 熱く湿った肉がぁぁ、儂をぉ……儂の全てを包み込んでくれるぅっ!!!
 この締め付けぇぇ、何と心地好い事かぁぁっっ!!!!
 アハアアアァァァアアアアッッッ!!!!!
 良いぞおおおおぉぉぉっっ!!!
 よいいいいいぃぃぃいいいぃぃぃっっっ!!!!
 これこそ究極のぉぉ、真の極楽じゃああっっっ!!!
 このような所に極楽があろうとはなぁぁグフフフフフフフゥゥ!!
 フゥハハハハハハハハハハハハハハハハァァァッッッッ!!!!!!」
極上の快楽を味わい、喜悦に狂った笑いを上げるガープ。
長きに亘り童貞であった彼が、遂に真の「雄」と成った、
それと同時に、サレオスの貞操をも奪った瞬間でもあった。
だが始めからそこに純潔等、存在してはいなかった、
何故ならガープのソレは既に、穢れと邪淫に煮え滾り、
色欲を貪る為だけのモノと化していたからだ。
「…………………………………………!!!!!!!!」
ソレによって串刺しにされたサレオスは、一言も声を発する事が出来ず、
全身を痙攣させ、白目を剥き、口から泡を吹いている。
内部を巨大にして凶悪な「物体」に占拠されてしまったのだ、
意識を保つ事さえ困難であろう。
只、己を貫く邪剣が熱を持ち、
不気味に脈打つ感覚ははっきりと伝わっていた。
「オッッホオオオオォォォォォォォォッッッッッ!!!!!!」
ガープは背筋を走る強烈な快感に、ブルブルと一際大きく身震いする。
サレオスという「極楽」に酔い痴れ、暫くその居心地を堪能した。
すると、ふと何かを思い立ち、ニヤリと笑うと、
サレオスの腰から手を離し、自らの腰だけを後方へと引いてみせる。
だが、ガープに密着したサレオスの尻が、
引っ張られるように、その動きに確りと追従する。
否、実際に引っ張られているのだ、
穿たれたガープの巨大な魔羅は、サレオスの胎内を無理矢理押し広げており、
まるで肉と肉が一体化したかのような状態となっており、
腰を引いた程度では抜ける筈が無い。
「クフフフフフフフゥゥゥッッ!!!!!
 逃れようにも、極楽の方から絡み付いてきよるぅっ!!
 中々離そうとせんわいぃっ!!! ヒヒヒヒヒィィッッ!!!!
 それ程、儂が気に入ったのか?
 んん? んんんんん!!!??」
その反応に気を良くしたガープは、サレオスの体を後ろから強く抱き締め、
サレオスの肩や首筋、頬に、舌を這わせ、
音を立てて淫らに何度も口付けをする。
「……………あぁ…………かは………………ぁ………………」
当のサレオスは、言葉にならない言葉を漸く絞り出すが、
己の身体を淫らに弄するガープに応える余裕さえ無い。
だが、そんなサレオスの状態にも顧みないガープは、
未だ邪悪に燃え盛る己の肉欲に従い、次の行動を起こす。
「極楽がぁ、穢れた邪剣を招き入れて、離そうとせぬとはっ!!
 グフフハハハハハハハ!!!
 全く困ったものよのぉぉっっっ!!!!
 ならばぁ、クックックックックックッ、
 ならばこの極楽をもっと堪能してやろうではないかぁぁっっ!!!!」
ガープは興奮に叫び、サレオスの腰を乱暴に掴んだ。
生半可な力ではその「極楽」から抜け出せないと悟ったのであろう、
その手には尋常では無い力が込められており、
爪が食い込んだサレオスの肉から血が滲み出る程だ。
そしてズルズルと自身をサレオスの中から引き抜いていく。
「!!!!!!!!!!!
 …………ガ……………ァァァ………グァァァァ…………!!!!!」
限界に迄密着していた肉と肉、それを無理矢理引き剥がす、
内臓を根刮ぎ引き摺り出されるような感覚に苛まれ、
サレオスは悲痛な呻き声を上げる。
「オオオホホホホホォォオオオォォオオオオッッッッッ!!!!!」
狭き肉壁の淫らに滑った抵抗を受け、
ガープは涎を垂らし、白目を剥く程の快楽を享受する。
そうして鋒だけを内部に残し、ガープの巨大な邪剣が再び姿を現す、
サレオスの淫液と血を纏ったその刀身は、光を淫らに照り返し、
元々備わっていた邪悪さ、禍々しさが更に増して見える。
悍ましいその姿は、まるで呪われた剣、
サレオスという「器」によって、邪淫の洗礼を受けたかのようであった。
だが極楽から脱した解放感は、直ぐに物足りなさへと変わるガープ、
「あああぁぁぁ…………、やはり恋しい………。
 恋しいぞぉぉ我が愛しき淫らな極楽よぉぉぉ!!!!
 さあぁぁ、その熱と汁と滑りで以て、儂を常しえに迎え入れ、
 儂の全てを抱き締めよおおぉぉぉぉっっっ!!!!
 ヌフフフハハハハハハハハハハハァァッッッッッッ!!!!!!
 フンンンンンンンンンンッッッッッ!!!!!!!」
今度は勢い良く、サレオスの中へ腰を突き入れる。
「グハアアアアァァァアアアァァァアアッッ!!!!!」
その苦痛と衝撃に、やはり叫ぶ事しか出来ないサレオス。
最奥迄、再度突き刺したガープは、間髪を容れずに腰を引き、
魔羅が抜ける手前の所で止め、直様サレオスの胎内へと入っていく。
それを何度も繰り返すガープ、
始めはじっくりと、厭らしい程丁寧に、抽送運動を繰り返していたが、
次第にその速度が増していき、激しくなっていく。
「フンヌウウゥッッッッ!!!!
 フングウウゥゥウッッッ!!!!!!
 フンンンンンンンッッッッッ!!!!!!
 ………………フヒヒヒヒヒヒヒィィッ!!!!
 フンンッッ!!!フンッ!!!フンッ!!!フンッ!!!
 オホホォォォ…………オォッ、オォオォオォオォオォ!!!!
 ウオオオオォォォオオオオオォォォオオオオオオッッッ!!!!!」
そうして、抽送が最高速度に達する、それは正に「ピストン」であった。
太さ、長さ、固さ、どれもが規格外であるガープの魔羅、
質量だけではない、運動量、速度さえ激しく凄まじい。
残像が見える程の抽送運動…、恐ろしい事に、そのエネルギーは全て、
快楽を貪るが為だけに消費されているというのだ。
「アッ!!フッ!!ハッ!!ヒッ!!ガッ!!ヒッ!!」
突かれる度に、サレオスは滑稽な声を、短く断続的に吐き出す。
嬌声という生易しいものではない、
単なる衝撃により絞り出された声、完全に生理的なものだ。
だが、脱力しきっている体を激しく犯されているというのに、
サレオスの腰から上は、然程無軌道な動きを見せていない。
やはり強力な「支柱」を胎内に、尻から脳天に掛けて貫かれるが故か。
……その様は、サレオスが人間でも、況してや魔物でもなく、
ガープに快感を与える為だけの淫具、淫器、
完全なる肉筒と化している事を物語っていた。

繋がりし色欲36 投稿者:中之小(2月2日(火)23時01分44秒)
そしてパァンッ!!とガープが鋭い音を立てて腰をぶつけると、
「グゥゥオオオオオオオオォォォオオオオオォォォォォッッッッ!!!!!」
天を仰ぎ、空気を振動させる程の激しい咆哮を上げながら、
熱く濃厚な精の奔流を、サレオスの中に撃ち放った。
ドグゥゥッッ!!! ドグゥゥッッ!!! ドグゥゥッッ!!!
まるで液体や食物を嚥下する時の音を大きくしたかのような、
不気味で悍ましく、生々しい音が断続的に鳴り響く。
ガープが生まれ変わってから始めての射精、
これを「精通」と呼ぶべきなのか、
サレオスという肉筒を用いて行われたそれは、
胎内に隠れ、放出される様が見えなくとも、その大きく響く音さえ聴けば、
誰もがガープの絶頂を、その凄まじい射精量を認識する事が出来るであろう。
「ァガアアアアアアアァァアァァァアアアァァッッッッッ!!!!」
サレオスもその激流と熱さに叫びながら、己の魔羅から精を放つ。
サレオスの側に快楽があったとは考えられない、
遺精か、それともガープの精液や魔羅による作用か、
ガープがサレオスの胎内で起こす、色欲のエネルギーの爆発、
その度にサレオスの全身は、滑稽な動きで大きく跳ねる。
だが軈てその動きも、生々しく響いていた音も、徐々に小さくなっていく。
ガープの絶頂が収まる様も、サレオスが文字通り「体現」していた。
「オ……………オォ……………オホォォォォォォッッッッッッ!!!!!」
最後の一滴迄注ぎ終えたガープは巨大な魔羅をズルンと抜き取り、
肉筒として扱っていたサレオスの体を解放した。
「ッッッッッッッッッッッ!!!!!!
 ………………………ゥグッ」
サレオスの体は支柱を抜かれるように、頭の方から順に崩れ落ちていく。
ガープが比較的容易に極楽から抜け出す事が出来たのは、
己の精液を内部に充満させ、ソレを全身に纏った故であろう。
大量の精を放った筈のガープの魔羅は未だ衰えを見せず、
巨大さも反りも固さも失われてはいなかった。
だが、その研ぎ澄まされたままの邪剣を気に掛けるどころではない様子で、
ガープがゆっくりと立ち上がる。
「………………あああ、
 ああああああああああ!!!
 アアアァァァァアアアアァァアアアアァアァァァアアアッッ!!!!!」
呻いているのか、悦んでいるのか、感嘆しているのか、
ガープが形容し難い叫びを上げ始めた。
そして、頭を抱えながら、首を振り、俯き、仰ぎ、
フラフラと歩いては立ち止まり、と
無秩序な行動を始める。
「ァアアアアァァァアァァアアァアァアァアアッッッ……………
 アァァァスゴイイィィィ……………スバラシイイイィィィ…………
 フフフハハハハァァァ…………あぁぁ堪らぬぅぅぅぅっっ………
 くぅぅぅぅぅぅ…………駄目じゃぁぁぁ……………
 イカンンンン…………………このままではぁぁ…………
 ワシはぁぁぁぁぁ…………………ヒヒヒヒヒヒヒヒィィ!!!!?
 狂うぅぅぅううぅっっ…………?
 …………………クルッテシマウゥゥゥウウッッ!!!!!???
 サイコーじゃぁぁぁああぁぁ…………………!!!!!
 モウイイイィィィィ………………ァァアハアアァァァ!!!
 ナニモカモォッッ………………ワシノスベテガアァァァッッ!!!!
 アハァアハハハハハハ…………………
 ハアアアァァァアアアァァアアァアアァァアアッッッッ!!!!!!!」
喘ぎや笑いと共に、支離滅裂となった言葉を次々と吐き出していく。
到頭、色欲を自らの力と意志で解き放ってしまった事により、
現在のガープの脳内、意識、思考はまるで墨流しの如く、妖しく歪んでいた。
「!!!!! ハゥァアアッッ!!!! アアアァァアアッ!!!?
 アス……………モ………………ダ…………イ?
 ……………アスモ…………ダイ……………サ……マ………、
 アス…………モダイ…………サマ………、
 ああぁぁぁあああっっ!!!!
 アスモダイ……さま、アスモダイさま、アスモダイ様ぁぁっっっ!!」
次第に、会った事すらない色欲の魔族の姿が脳裏に像となって現れ、
その者の名を、まるで呪文を唱えるように何度も繰り返す。
外見、表情、声、将又匂い、味、肌触りに至る迄、
脳内だというのにそれらが現実味を持って感じ始め、
絶対的な存在として、意識に深く焼き付けられていく。
(あすもだいさ…………まっ!!!)
その認識が完全に明確なものとなった瞬間、
全ては黒き光となって爆ぜ、究極の邪悪と色欲が、
肉体と精神、そして魂を一瞬にしてガープを飲み込んだ。
「ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッ!!!!」

騎士団本部全体にビリビリと響き渡る程の、ガープの激しい咆哮が轟いた、
恐ろしく、悍ましく、この世のものとは思えない凶悪な叫び声。
「アアアアアアアアッッッッ!!!
 アアアァァアアアアァァアアアアアッッッッッッ!!!!
 ゥグアアアアアアアアァァァアアアアアアァァアアッッッッ!!!!!!」
その場にいる者の鼓膜を破りそうな程の、けたたましい声は、
一向に止む気配が無い。
空気を震わす轟音に、シャックスやクロセルは立っている事さえ難しくなる。
二人だけではない、ストラス等、魔族達もが、その轟音に足を竦ませていた。
「!!!!!!!!!!!!?????」
耳を塞ぎながら、皆が注視する中、ガープの肉体が変態を始めた。
頭の左右に傷が生じ、そこから一対の角が生え出す。
それはどんどん大きくなり、山羊のように後方へと伸びていくが、
比率で見ればその数倍はありそうな、巨大な角を形成する。
双眸は白目が漆黒に染まり、虹彩は燃える炎のように真っ赤に輝く。
口の中の四本の犬歯が鋭く伸び、耳は上方へ尖っていった。
両腕、両脚からは黒く光る鋭い鱗のようなものが無数に生え始め、
籠手や脛当の如く覆われていき、爪は指毎、鋭利な鉤爪へと変わる。
尻の上からも太く長い尻尾が、層状に折り重なった黒鱗を纏い、伸びていく。
背中から巨大な蝙蝠の翼が広がり、バサリと一陣の風を巻き起こす。
十分過ぎる程巨大で、禍々しくもあった魔羅は、
真っ直ぐに聳え立っていたその巨体が、
関節が備わったかのように、単独でうねうねと不気味な動きをし始める。
それらに対し、ガープの肉体の内側、胴を中心とした周辺は、
血管の筋が所々強調されるように浮き上がってはいるが、
強く逞しい人間の形態を殆ど残している。
だが、元々聖騎士最強の、然も最も力の備わっていた頃の肉体である、
そこに魔族の性質に完全に呑み込まれずに、互いが同居している。
倒錯した風体は、却って背徳をより強調、演出し、
純粋な魔族以上にその邪悪さを、溢れんばかりに曝け出す。
「あああああぁぁぁっっっっっ…………………………………」
変態を終えたガープは、漸く猛烈な雄叫びを止め、顔をゆっくりと上げる。
「…………………………フゥゥゥゥゥゥゥゥゥッッッッッ……………」
長い一息を吐いた後に露になったその顔は、
ガープの面影と魔族の邪悪さ、それらが完全に融合しており、
精悍さと妖艶さを兼ね備え、ぞっとする程に雄の魅力に溢れていた。
そして何より、その表情はとても穏やかで、至福と恍惚に満ちていた。
「………………………………、
 ……………………、
 ……………………………………………………………、
 ……………………………………………いい。
 ……………………………………、
 …………………………………………、
 …………これが…………………魔族の肉体………………、
 ……………………………、
 …………………クックックックックックックッ、
 フフフフフフフフフフフフフフフ………………………、
 ……………スバラシイィィィ……………………、
 ………………、
 …………………………………、
 全身に広がる………………邪悪なる力が……………………、
 熱く滾っておる……………………、
 …………………………、
 ………………あぁぁぁぁぁぁぁ………………、
 ………………………………、
 溢れそうじゃぁぁ…………………………、
 ………………………、
 …………………………………ククククククククククク、
 ……………………………心地好い…………………、
 ……………………………………、
 ……………、
 これぞ…………………新たなる……儂の…………真の姿……………、
 ………………………………………………………、
 ……………………………………………いい……………」
低く響く、蠱惑的な、そしてやはり穏やかな声だ。
轟音から一変し、静寂に包まれたこの空間で、
訥々と吐かれる言葉は、寧ろ不気味に感じられ、
得も言われぬ恐怖を駆り立てる。
「………………………………………」
シャックスの希望は、悉く蹂躙された。
遂に魔族の肉体まで手に入れてしまったガープ、
その悍ましい己の肉体に恍惚としているガープ、
正義の象徴と信じてきたもの、その末路は余りにも残酷であった。
だが、色欲の眷属達は違う。
「………アァッッ!! イクゥッ!! イグウゥゥゥッッ!!!」
「スゲエヨォォ、ガープだんちょおおおおぉぉぉっっ!!!!」
眷属達が、自身に手を一切触れずに次々と絶頂に至る。
極上の邪悪なる淫気がガープの全身から放たれ、
それを間近で捉えたというだけで、彼等の色欲が限界を超えてしまったのだ。
「アアッ!!! アァァアアッッ!! アァアッ!!!!!」
未だ人間であるクロセルさえも達し、
取り押さえているシャックスの背を精液で穢した。
そのお陰でシャックスを拘束するクロセルの力は途端に抜けた。
(…………に…………にげ……なきゃ…………ニゲナキャ…………
 ハヤク………ココカラ…………ニゲナイト………………!!!!!)
究極の魔族が誕生し、希望を完全に失ったシャックス、
最早「彼」の名すら浮かばない、只あるのは、
これ以上この場所に居てはならない、
コレイジョウコノバショニイテハナラナイ、
呪詛めいた警告…、警鐘と呼ぶべきか、それが頭の中を絶えず鳴り響く。
己の命の危険すら超越した純粋な「恐怖」であり、
本能のままに逃げる事だけが、今のシャックスの全てとなる。
「……………ぁ…………ぁ……………ぁ……………!!!!!????」
しかし、それも叶わない、
クロセルの拘束が解かれ、ここから逃げる絶好の機会だというのに、
シャックスの思考に反して、
身体はガクガクと震えるだけで言う事を聞かない。
ガープの暗示は未だ生きていたのだ。
それだけではない、先程のガープの強烈な咆哮によって、
シャックスは腰を抜かしてしまい、ガクリとその場で膝を折ってしまう。
だがそんな状態になっても、やはりシャックスはガープから目を逸らせない。
逃げるという決心をするには、全てが遅過ぎたのであった。
「………………………ん……………ンンン………」
すると、ガープに淫具として苛烈な迄に扱われ、
気を失っていたサレオスが意識を取り戻した。
そして先程、頭と胎内に猛烈なダメージを受けたとは思えない程に、
すっくと勢い良く立ち上がる。
「!!!!!!!!!
 ……………………ハァァァ…………ァアアアァァンンン…………」
やはり彼も又、色欲の眷属の一人、否、一匹であった。
魔族への変態を遂げたガープを見つけると、
媚を売る獣のような鳴き声を上げながら、
畏怖と敬愛の眼差しで、うっとりと見つめる。
猛獣のようにガープを襲おうとしていた頃の面影はすっかり消え失せ、
苦痛を極めた肛虐を与えてきた相手であるというのに、
今では浅ましく媚び諂う、まるで飼い主の気を引く犬のように。
ガープを完全に、己より遥かに上位の存在であると認めている有様だ。
「ンンンンン……………ンフンンンンンンンッッッッ!!!!」
今度は仰向けになって膝を抱え上げ、尻穴をガープに見せ付ける。
邪剣に散々貫かれた筈の尻穴はしかし、壊れてはおらず、
内側から淫液を滴らせ、光を照り返し、
毛に覆われた「入り口」を妖しく開閉する。
そうして自ら凶悪な邪剣に、その身を再度穿たれる事を切望する。
「魔物」であったサレオスは完全にガープに屈服し、
色目を使い、股を開く、卑しく淫乱な雌と化していた。
恐ろしくも激しいピストンの末に、ガープがサレオスに与えた邪悪な精液は、
猛烈な打撃を受けた頭や、邪剣で貫かれた胎内に負った傷を、
短時間で癒やしただけでなく、
「彼そのもの」を見事な淫器へと仕上げていた。
「………………………サレオス…………………………」
陶然としていたガープは、
サレオスのあられもない姿を認めると、ふと何かを思い出す。
「……………そう…………じゃ、
 そうじゃ……儂は……………未だお主に与える……途中であった。
 ………………………………そうであったなぁ………………、
 ………………………………………、
 クククククククククククク…………………………、
 フフフフフフフフフフフフフフフフフフ………………、
 …………………………………………、
 ……………………、
 フフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフゥッ………!!!」
不気味な笑いを上げながら、彼に近付いてしゃがみ込むと、
ガープはその股間から生える、大蛇のような魔羅を操り、
うねうねと不気味な動きで、拡げて待ち焦がれるサレオスの尻へと近付けた。
そうして頭がサレオスの淫穴に宛てがわれると、
ズリュンと中へ勢い良く潜り込んだ。
「ンガアッッ!!!!!」
短く喘ぐサレオス、だがガープの魔羅はそれ以上中へ入ろうとしない。
「!!!!!!!??
 ッッッガぁアァぁぁはあァアァあぁあァアアぁあぁあアゥワアァ!!!」
すると、波打つような滑稽な喘ぎ声を上げ始めるサレオス。
サレオスの尻から覗くガープの魔羅をよく見ると、
素早く小刻みに動いている、振動していると言ってもいい。
魔羅の先端が、サレオスの前立腺を狙い、猛烈な刺激を与えていたのだ。
「あああぁぁアァアァアはぁあァあアぁぁあアァあぁあぁアぁア!!!!!」
余りの快感にサレオスの取っていた体勢は崩れてしまい、
強過ぎる刺激から逃れようと、暴れるように身を捩るが、
それでもガープの魔羅の先端は、
サレオスの前立腺を執拗に、そして的確に攻め立てる。
全く逃れる事が出来ない、それは正に快楽地獄であった。
ガープは己の快感を得る為ではなく、
飽く迄サレオスに快楽を与える事に集中していた。
雄にしか味わえない究極の快感を絶え間無く与えられ、
サレオスは白目を剥き、涙と鼻水と涎を垂らし、
笑っているのかさえ分からない程にその表情は快楽に歪み、
全身は電撃を浴び続けているかのように、只管痙攣し、跳ね躍る。
すると小刻みの運動をしていたガープの魔羅が更に奥へと入っていく。
「!!!!!!!ンハアアアァァアアアッッッ!!!!!!」
サレオスの全身が一際大きく跳ねた。
魔羅の先端が、今度は前立腺の奥の精囊を突き始めたのだ。
するとサレオスの魔羅の鈴口からビュルリと精液が漏れ出してきた。
その精液は途切れる事無く、しかし勢いがあるわけでも無く、
只、トロトロと先端から一本の筋を描くように溢れ続ける。
それを見て、ガープはニタリと淫猥に厭らしく笑うと、
身を乗り出して、口を開け、ベロリと舌を出した。
淫らに光を照り返すその舌は、異様な長さでぐんぐんと伸びていき、
軟体生物のような動きで、サレオスが出した精液を残さず舐め取る。
それらを全て口に含み、呑み込むと、
その舌が、今度はサレオスの魔羅を包み込み始めた。
「アアアアアァァアアアアアアァアアアアアァァァァ!!!!!!」
包み込んだガープの舌が淫らに、激しく、縦横無尽にサレオスを弄る。
鈴口、亀頭、雁首、竿、裏筋、陰嚢、会陰に至る迄、
厭らしく滑った肉厚の舌が、目紛しく這い躍る。
特に陰嚢、睾丸に対する刺激が凄まじく、
「ァアオオオオオオオォォオオオオオォオオオオォオオオォォ!!!!!」
尻への刺激も相俟って、サレオスは幾度と無く絶頂を迎え、精を吐き出す。
ガープはソレを潤滑油として活用し、
より艶かしく滑る刺激を彼に与えていたが、
時折、大きく口を開けて魔羅を全て頬張り、
出された体液を呑み込んでいった。
前立腺、精囊、そして精巣、
それらは雄にとっての性感帯でもあり、
同時に、生物にとっての「源」も凝縮されている。
(………………クククククク、
 …………コレらを……………全て……………、
 儂の色に……………………、
 クフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ…………………)
ガープはそこを重点的に狙い、徹底的に絞り出す。
その目的は、サレオスの体内から「人間性」を完全に排出させる為、
弱く矮小な性質を悉く取り去った上で、
全く新しい、己の恐ろしく邪悪なる性質を植え付ける為であった。
「ァオオォッッ!! アォオオオンンッッ!!! ァングッッッ!!!!」
そうして、サレオスの睾丸内の精液も尽き、
ガープの舌に包まれたサレオスの魔羅が、空打ちとなって震える。
するとガープは、己の舌で包み込んでいるサレオスの魔羅を解放した。
だが、サレオスの尻には未だ、ガープの大蛇が収まったままだ。
「……………………さぁぁあっ!! ……………始めるぞぉぉぉ!!!!!
 クックックックックックックックックックックックックックッ!!!!!」
到頭サレオスに「与える」為の下準備が整った、
ガープは明らかに喜悦に溢れ、興奮に昂った声を上げた。

繋がりし色欲37 投稿者:中之小(2月2日(火)23時01分00秒)
ガープは更にサレオスに近付いていき、
仰向けであったサレオスの身体を起こすと、向かい合って抱き締めた。
完全に鋭い爪となったガープの指がサレオスの背中に食い込み、
そこから皮膚が切れ、血が滲み出てくる。
触った相手を容易に傷付けてしまう、ガープのその凶悪な手、
恐らく手淫する事も能わなくなったであろう。
だが、代わりにガープの魔羅は、
決して折れる事の無い鋭く真直な邪剣から、
大蛇の如くしなやかにうねる魔羅へと変態を遂げた。
それを駆使出来るという事は、肉穴さえあれば、
ガープは無限の快楽を幾らでも貪る事が可能なのである。
人間を、雄を襲い、犯す悦びも、蹂躙する興奮も、
そして何より己の真の居場所「極楽」をも覚えた彼にとって、
それは正しく「進化」と呼べた。
ガープの魔羅は再びサレオスの深い所へと潜り込んで行く。
「ンハァァ……アァァアアッッ、ンンンンンンッッッ!!!!!」
己の意志で触れる事さえ叶わぬような箇所を、
質量を持った生体が舐め、押し入って来る、
その誰も味わった事が無いであろう未知の感覚に、
サレオスは只、喘ぐ事しか出来ない。
奇しくも人間態の凶悪な剛直であった頃と違い、
ガープの魔羅は強引にサレオスを刺し貫き、傷付ける事も無く、
柔軟な幹がサレオスの胎内に合わせて、内部を進む。
そうしてガープは両脚をサレオスの膝の下に滑り込ませ、
腰がサレオスの尻に完全に密着した。
それは長大な魔羅がサレオスに全て収まった事を意味するが、
ガープの方がサレオスの胎内の形にフィットしたような状態でもあった。
「ア………………ァァ…………ァア………………アアア……………」
最早ガープの体の一部と化したかのように、己の内部を明け渡し、
ガープの膝の上で、白目を剥いて喘ぎ、震えるサレオス。
「フフフフフ…………………」
ガープは愛おしそうな瞳でサレオスを見つめる。
そして後頭部を掴んで寄せ、サレオスの口を勢い良く貪ると、
抱いている体を持ち上げ、尻を己の腰の上に乗せ、律動を開始する。
「んんんんんんんんんんんんんんんんっっっっ!!!!!!」
律動と共に、魔羅がサレオスの内部を優しく、厭らしく舐める。
剛直のままでは不可能であった部分まで刺激を与える為、
サレオスは訳の分からない快感を味わい、悶え、喘いだ。
だが同時に、ドス黒い「何か」が己の内部を占めるモノから発せられ、
それが己自身に否応無しに吸収されてゆく事も感じ取っていた。
すると、ガープの律動が徐々に大きく、強く、激しくなっていく。
それにつれて、しなやかに己を曲げ、収まっていた魔羅にも、変化が起こる。
先程の形態の、邪剣であった頃の硬度を次第に取り戻し始めたのだ。
「ンンンン!!!?? ンググンンンンンンンンンッッッ!!!!!!」
優しく、妖しく、艶かしい胎内の刺激が、
内臓が丸ごと引っ張られては押し込まれるという感覚へと変わり、
サレオスの陶酔していた表情が、明らかに苦痛に歪んでいく。
しかし、先程感じていた「何か」は、寧ろその律動と共に勢いも増し、
まるでソレを肉体どころか精神、魂にまで
強引に刻み付けられているかのような感覚に陥る。
(……………………ンフフフフフフフフフゥゥ、
 ………………………………、
 ……………まだだぁぁ……………、
 まだ足りぬぅぅぅぅぅぅぅ……………………、
 ………………………………………、
 ………………………もっと儂をおおぉぉぉぉぉ……………、
 此奴のぉぉ…………………コヤツのナカへぇぇぇぇ………………、
 入りたいぃぃぃ…………、
 入り込まねばああああぁぁぁぁぁっっっ!!!!
 …………、
 もっとぉぉぉぉぉぉ……………………、
 ………………………………、
 モットモットオオオオォォォオオオォォォォ…………………、
 ……………………………、
 ………………………………………、
 グヒヒヒヒヒヒヒィ、
 ヒヒヒハァハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!)
ガープの律動の激しさは増す一方である。
しかもそれだけではない、
サレオスの身体を掴む、ガープの爪が更に鋭く伸びていくのだ。
律動の度に爪がサレオスの肉に食い込み、裂かれ、
出血量がどんどん増していく。
「プハアアァァァッッッ!!!!
 ………………ィヒヒヒヒヒヒヒヒイヒヒヒヒヒイイイッッッ!!!!!」
ガープはサレオスとの口付けを止めると、
目をギラギラと輝かせ、邪悪な笑みで口角を釣り上げ、
悍ましく、不気味で、狂気に満ちた笑い声を高らかに上げた。
すると、その口から覗く尖った牙も、爪と同じく鋭く伸びる。そして、
「ア〜〜〜〜〜〜〜〜ンングッッッ!!!!!!!!」
喜悦を含んだ声を上げて、サレオスの首に食らいついた。
「!!!!!!!?
 グワアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッッッッッ!!!!!」
口が解放されたサレオスは、断末魔の叫びを上げた。
ガープに噛まれた首からも鮮血が噴き出してくる。
吸血がガープの目的なのではない、
少しでも多く、相手の肉体の内部に、己を侵入させたい、
一つになりたいという、只それだけなのだ。
ガープの恐ろしく、凶悪な願望が、次々と実行されていく。
サレオスの肉は魔族の鋭利なる凶器によって、惨たらしく穿ち、裂かれ、
精液を完全に搾り取られた彼に残っていたその赤き体液さえ、
みるみるうちにその体内から排出されていった。
周囲はサレオスの血で池が出来上がる程となり、
その空間にそれまで充満していた汗や精液の臭いも、
血腥さに取って代わられる。
「ッッッッッッッッッッッッッ………………………、
 …………………………………………………………………………」
サレオスの硬直していた全身が、到頭ガクリと脱力した。
だがそれでもガープは激しい律動を止めはしない。
サレオスの頭も、腕も、脚も、ダラリと垂れ下がり、
されるがままで抵抗しない、否、できなくなったそれらは、
ガープの猛烈な律動の度に、滑稽な程に揺れ躍る。
その様は、まるで人形の胴を掴んで、乱暴に振り回しているかのようだ。
「………………………………………………………………………」
悍ましい魔族が一人の人間を襲う、凄惨を極めた光景、
呆然とその様を見ていたシャックスは、十五年前の事を思い出していた。
満身創痍の父親が、凶悪な魔物に追い詰められている、
そして到頭、父は魔物の鋭い爪や牙の餌食となり、
シャックスの見ている中、嬲り殺しにされてしまう、
彼を助けてくれる「英雄」が現れる事もなく……。
……それは記憶の改変であった、
ガープがサレオスを犯している姿が、
魔物が自分の父親を襲っている姿と重なって見え、
その凄まじさが、シャックスに幻覚を見せてしまったのだ。
十五年前、父親を魔物から救ってくれた存在が、
今では嬉々として人間を襲う側となっている。
魔族の色欲はどこまでもシャックスを翻弄し、希望を悉く絶望に塗り替えた。
「ングウウッッ!!!!!!
 グゥゥウウウッッッ!!!!!!
 ンンンッッッ!!!!!
 ンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンンッッッッッ!!!!!!!」
そうしてガープはサレオスの首に食らいついたまま、くぐもった声で叫ぶ。
絶頂を迎えたのだ。
サレオスの最奥で、己の大量で濃厚な魔族の邪精を解き放つ。
だが、先程のような邪気の爆発を、色欲の眷属達が感じる事は無かった。
只、脱力している筈のサレオスの全身がドクン!ドクン!と大きく揺れた、
ガープの邪気の全てがサレオスの胎内という一点に集中するかのように。


「…………………」
最後の一滴迄注ぎ終えたガープは、
サレオスの肉を突き刺していた牙、爪、そして邪根を引き抜いた。
行為の最中から既に脱力し切っていたサレオスの体は、
地に倒れ伏し、ピクリとも動かない。
物理的に可能な限り、ガープはサレオスの体内への侵入を試みた、
それは途轍も無く凄惨で、悍ましい行為であった。
そこから解放されたサレオスは最早、血塗れの肉塊と言っても過言では無い。
ガープは徐に立ち上がる。
サレオスに深い傷を負わせた爪と牙は、既に元の長さに戻っている。しかし、
「………………………………………………、
 ………………………クックックックックックック、
 クフフフフフフフフフフフフフフフフゥゥ……………、
 フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!
 ハァ〜〜ッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ!!!!!
 最高じゃあああっっ!!! サイコーじゃああああああっっっ!!!!
 サイッコーージャアアアアアアァァァァァッッッッ!!!!!!!
 魔族ううううっっ!!! 魔族イイイイッッ!!! フヒヒヒヒィッッ!
 アァァァハハハハハハハハハハ!!!!
 ヒヒヒヒャヒャヒャハハハハハハハハハハハハハハァァッッッッ!!!!
 人間をぉぉ…………下等な人間を蹂躙する事がぁぁぁぁ!!!
 此れ程迄に素晴らしくぅぅっっ、心地好いものなのかぁぁぁっっっ!!!!
 ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒィィィィッッッッ!!!!
 狂おしい悦びがぁぁぁっっっ、全身を駆け巡るぅぅぅぅっっっ!!!!
 好イイイイイイイイィヒヒヒヒヒャハハハハアアアァァッ!!!!
 アァァァ駄目ジャァァァァ好過ぎるぅぅぅぅゥゥゥゥッッッ!!!!
 ヨスギテ死ニソウジャアアアアアアアッッッッッッ!!!!!!
 フヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒィィィィッッッッ!!!!!!
 アァァッハッハッハッハッハッハッハッハァァァァッッッ!!!!!
 否ぁぁっ!!! 儂は死なぬぅぅぅっっ!!!!
 ワシハマダシナヌゾオオオオオオオオオォォォォォッッッ!!!!!
 まだまだ味わい足りんのじゃああぁぁぁっっ!!!!!
 もっと人間共をこの手で蹂躙せねばぁぁっっ!!! クハハハァァァッ!!
 永久にこの悦びを味わい尽くしてくれるわあああああぁぁぁっっ!!!!
 色欲をぉぉっ!! 邪悪をぉぉっ!!!
 魔族の生を極め尽くしてやるううううううっっっっっ!!!!!!
 ヌワァ〜〜〜ッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハァァッ!!!!」
天を仰ぎ、恐ろしく豪快な笑い声を上げるそれは、
正に邪悪なる魔族の、歓喜の咆哮であった。
聖騎士団団長として聖騎士達を統率、人々を魔物から守る事を使命とし、
清廉潔白、規律を尊ぶ精神、その精神によって培われた強靭な肉体、
正義を愛する心、純粋で強き魂、それらを全て兼ね備えた存在…ガープ、
だがその性質は残酷な迄に悉く、邪悪に反転してしまった、
まるで人間のままにしておくには勿体無い逸材であったと言わんばかりに…。
(……………………フゥゥ、フヒヒヒヒヒ、
 まさかこれ程までになるとは、クックックックックックッ!)
先程の邪淫の波動から落ち着きを取り戻したストラスは、
想像以上に邪悪な存在へと転生したガープに感嘆する。
聖騎士団最強の男が、遂に魔族への変態を果たし、
色欲、邪悪に完全に馴染み切った姿を惜しげも無く晒している。
ストラスは、そんな彼に近付いていく、
そして、その傍で全く動かなくなったサレオスを一瞥して尋ねた。
「………殺してしまったんですか?」
足下に池が出来上がる程に、血を失っており、
体はピクリとも動かず、肌も土気色に変わり始め、
魔族ガープの餌食となったサレオスは、無惨な姿を呈している。
「クックックックックックッ!!!
 ………………フゥゥゥゥゥゥッッッッ……………」
その問いに、ガープの方も至上の興奮から、軈て落ち着きを取り戻していく。
サレオスを見下ろすと、そのままストラスを一顧だにせずに答える。
「……………ああ、此奴は、サレオスは死んだ。
 ククククククク、
 『人間』としての生を終えたのだ!!」
ビクンンッッ!!!!!
ガープがそう言うや否や、サレオスの体が痙攣を始めた。
「……………………グッッ………………ガッッッ、
 …………………グハァッッッッッ!!!!!!!!」
実際に死んでいてもおかしくはない程の、
凄惨な程に深い傷を負い、大量の血を失ったというのに、
サレオスは短く何度も呻きながら、不気味な動きで全身を震わす。
「グゥゥゥ!!!!!!!!」
すると、ガープの凶器によって負った、
サレオスの背中や首の傷が急速に塞がっていき、
肌の色も生気を取り戻すように、再び赤みを持ち始める。
傷が回復する事は勿論だが、精を根刮ぎ搾り取られ、
大量の血液を失ったサレオスが、元の状態に戻る事等、有り得ない筈だ。
考えられるのは只一つ、
先程ガープがサレオスの胎内に注入したモノが
サレオスの体液に取って代わり、それらの役割を担うようになったという事か。
「………………グゥォォォォオオオオオオオオッッッッ!!!!!」
サレオスは、人間とは思えない咆哮を上げ、四つん這いとなって起き上がった。
「グルルルルッッ………グルゥゥッ………ゥゥウウウゥゥゥ…………!!!!」
妖しく悍ましい唸り声、全身は未だブルブルと震えている。
赤く目を輝かせ、獰猛な表情で顔を歪ませ、口から涎をボタボタと垂らす。
そして、修復されたサレオスの肉体がみるみるうちに変化する。
「グッッ!! ガッッッ!!! ギギギィ!!! ァガァッッッ!!!!!」
悲痛な叫びと共に、サレオスの体の骨が、軋むと同時に急激に伸び、
その周りを覆う筋肉がその伸び以上に肥大化する。
右前腕、左上腿、右胸筋、左臀筋…と順序は全くの不規則であったが、
変化は軈て、サレオスの全身を満遍なく巡り、訪れる。
「……………………ゥゥゥゥゥゥゥゥゥウウゥゥゥゥゥゥゥッッ!!!!!」
そうして全身の肥大化が収まった。
元の体の二倍近くとなったサレオス、
筋肉はそれ以上の大きさ、力強さを獲得しており、
その上を走る全身の血管を異様に浮き立たせる。
だが、変化はそれだけに止まらない。
毛深かった全身から、更に次々と毛が生え始める。
彼の髪の色であった濃緑が、全身に広がり、覆われるが、
それでも筋肉の質量、その境目は確りと見て取る事が出来た。
耳は毛の中から露出し、上部が尖り、
両手両足の爪は大きくなり、黒く鋭利な鉤爪となって地面に食い込み、
口からも四本の牙が伸び、唾液を纏ったそれはギラリと妖しく光る。
そして尻の上からズルゥッと長くうねる物体が現れる、
岩肌を思わせる鱗が幾重にも層を形成し、先端が尖っている、
毛に覆われた体とは対照的な、爬虫類のような尻尾であった。
そうして変化は全て終わりを迎えた。
サレオスは立ち上がると天を仰ぎ、
「ガァハアアアアァァァアアァアアアァァァァアアアアッッッ!!!!!!」
ガープに劣らぬ程の、悍ましく激しい咆哮を上げた。
そうして上体を上げた事により、露になったサレオスの股間、
そこから生える、赤黒く、巨大で、先端の尖った獣の魔羅が、
夥しい量の白濁液を水鉄砲の如く何度も撃ち出した。
精の源もガープによって既に空っぽにされていた筈だ。
だが、ガープに新たに植え付けられた邪精が、その機能を乗っ取り、改変し、
サレオスの魔羅も邪悪なる淫器として生まれ変わったようだ。
………魔物………、
その悍ましい異形は、間違い無く魔物、
サレオス自身が恋い焦がれ、切望した魔物の姿であった。
だが、全身を濃い体毛に包まれながら、頭部だけは完全には覆われておらず、
元々あった口髭はそのままに、
サレオスの顔の部分だけが確りと残っている。
頭も体同様、巨大化しているだけでなく、
耳は尖り、眉間に深い皺を寄せた、獰猛な表情、
口から鋭い牙と長い舌を伸ばし、止めどなく涎を溢れさせている、
それでも、その顔はやはりサレオスのものであり、
以前の彼を知る者なら、認識が可能な程に原型を留めている。
魔物の体毛がサレオスの顔に侵蝕する過程で止まったようにも見える、
その風体はまるで、完全に魔物となる事を拒み、
辛うじて食い止めたかのようであり、
僅かに残っていた彼の人間の部分、最後の自我であるかのようでもあった。
だがガープと同様に、やはり人間性を残したサレオスのその姿は、
却って残酷さ、禍々しさ、そして邪悪さを強調するだけなのである。

繋がりし色欲38 投稿者:中之小(2月2日(火)23時00分31秒)
「これは…………!!!!」
巨大な魔物へと変貌を遂げたサレオスを見上げ、
ストラス達が驚嘆の声を上げる。
「クックックックックックックックックックックッ!!
 これこそアスモダイ様から授かった、儂の……ククククク、
 魔族となった儂の力じゃぁ!!!」
ガープは己の力に陶酔しながら、自信に満ち溢れた声で答えた。
人間を魔物に変える、それがガープの能力…、
魔族に生まれ変わったばかりだというのに、
このような力を既に会得しているのか、
予想を遥かに上回る成果に、ストラスは息を呑んだ。
ガープよりも先に魔族へと生まれ変わったストラス達だが、
自分達に出来る事等、精々人間を狂わせ、肉体を強化する淫液を、
その身から分泌するのが関の山だ。
ガープを魔族に転生させたのはストラス自身であったが、
それも色欲の父、アスモダイの助力があってこそ。
人間という種そのものに影響を及ぼす、
それを単独で遣って退けたガープのこの芸当は、
自分達には未だ到達出来ていない領域だ。
しかも、このサレオスのような、己よりも巨大な化け物を生み出す程の、
膨大な、邪悪なるエネルギー、
それが凝縮され、魔族ガープという身体に秘められているというのだ。
嘗て、誰よりも強き聖なる力、正義に燃える熱き魂を宿していた器、
今では、無限にドス黒い穢れ、究極の邪悪がこの中で静かに、妖しく蠢く。
それが爆ぜ、全てを穢し尽くす機会を今か今かと待ち構えている。
(……………クククククククク、すげぇ……………、
 スゲェゼェェェッッッッ!!!!!)
ストラスは興奮を抑え切れない、
ガープの今の状態を、
その凶悪にして強大なベクトルを確りと感じ取り、
その先が示す「素晴らしき未来」を想起せずにはいられないのだ。
自分から生まれた存在が、より邪悪なる力を備えている、
それはつまり、人間と代を重ねる毎に魔族はその力を更に増幅させ、
多様な進化を遂げ、新たな能力を開花させるという事。
魔族の系譜に人間という異質な存在、
或いは負のエネルギーの源が混ざる事により、
魔族の進化がより促進されたのか、
何れにせよ、父アスモダイに朗報を聴かせてやれると、
ストラスは歓喜に胸を躍らせた。
「……………グルルルルルルルルルルルルゥゥゥゥゥゥ…………………」
魔物へと変態を遂げたサレオスは、ガープの元へと赴く。
低い唸り声を上げ、巨体を屈ませ、額を地面に付けて跪いた。
「クックックッ、素晴らしいぞ、サレオス。
 儂の配下として相応しい姿じゃ!」
己の力に酔い痴れたガープは、肩を怒らせて、腕を組み、
尊大な態度で、魔物となったサレオスを見下ろす。
自らに対し平伏し、服従を示す巨大な魔物、
それを見てガープの中から沸き上がってくるものがあった。
絶対的な優越感…、
己よりも下等な存在、否、所有物と言ってもよい。
自分は魔族と成り、強大な力を手に入れ、真の自由を手に入れた、
そうだ、自分は何をやっても良いのだ。
この下等な存在に、如何なる蹂躙や惨い仕打ちを行っても際限無く赦される、
それを想像するだけで、ドス黒く沸き起こる、胸のワクワクが止まらない、
新たな邪なる価値観を、ガープは改めて認識していく。
平和と平等を志し、弱き民に仕え、それらを守る為だけに力を行使する、
人間であった頃に抱いていた、聖騎士の精神を自ら否定する事により、
えも言われぬ興奮が電撃の如くガープの背筋を駆け巡った。
「…………クフフフヒヒヒヒヒヒヒィィィィッッ!!!!!」
ガープはサレオスを見下したまま、邪悪に笑う。そして片足を上げると、
「!!!!」
サレオスの頭を踏み付け、更に地面に額を擦り付けさせた。
グリグリとガープの足の裏が、サレオスの毛に覆われた後頭部を擦る。
屈辱を味わわせるような、正に魔族に相応しい傲然たる行為。
「グォォオオオォォンン………」
だがその仕打ちに対し、サレオスは恍惚に満ちた声で啼く。
尻の上から生えた黒く長い尻尾を妖しくくねらせ、
股間では巨大な魔羅が、悦びに暴れている。
主に触れられる、只それだけの行為が、
サレオスには嬉しくて仕方が無いのだ。だが、
「クククククククククク!!
 感じるぅ…………感じるぞっ、サレオス!!!
 念願の、魔物の肉体に生まれ変わったお主が、
 今、何より望んでおるものを!!!!」
「グガッッッ!!!!!??」
ガープのその言葉にサレオスは全身をビクッと震わせ、
媚びを見せるような動きが止まった。
ガープは更に続ける。
「襲いたいのであろう? か弱き人間達を!
 その新しく手に入れた凶悪な肉体と、鋭く尖ったその凶器で、
 人間共を存分に嬲り、犯し尽くしたいであろう!?
 んんん? サレオスよっっ!!!!
 クックックックックックックックックックッ!!!!!!」
「………………………ゥゥゥゥゥゥゥゥ、
 ゥルルルルルルルルルルゥゥゥゥゥゥゥッッ、
 グルルルルルルルルルルルルルルルルルルウウウゥゥゥゥ!!!!!!」
するとサレオスの声が、先程とは比べ物にならない程に、
恐ろしく、獰猛な唸りへと変わっていく。
平伏している全身が震え出す、それは明らかに武者震いであった。
だが、サレオスは身体を震わせながらも跪いたまま、
変わらず己の頭をガープに捧げ続けている。
ガープは自身と同じく、
この魔物も膨大な獣欲を内に秘めている事を感じ取っていた。
一刻も早く人間を襲い、犯し、快楽を貪りたくて仕方が無い。
だが、魔物となった猛る肉体を、今にも爆発しそうな欲望を必死に抑え、
主に対し、忠誠を示し続けるサレオス。
獣欲と忠誠が犇めき合い、それらが織り成す混沌、
ガープにはそれが、この上なく心地好く、そして愛おしく感じた。
忠誠とは、聖騎士が人々の平和の為に仕えるという、
厳粛なる誓いによって成すもの等ではない。
己の内で暴れる、隠し切れない欲望に必死に耐え、主に従い跪く、
その姿こそ真の忠誠なのだと、ガープは心得る。
下僕が抱くドス黒い欲望さえ、我が手の内にある。
この魔物の望み通り人間を襲わせる事も、
敢えてそれを制した上で、焦らしに焦らし、只管欲望を増幅させる事も、
それらは全て己の思うがままであるという事に、
ガープは、まるで玩具を手に入れた子供のように、興奮が沸き上がった。
だが、幼稚な真似をする心算は毛頭無い、
色欲を極める為、如何に邪悪な手段でコイツを、下等な存在を弄ぶか、
それこそが魔族へと生まれ変わったガープの使命であり、
本能であり、又、何よりの愉しみともなった。
(オオオオオオオォォォォォォォ…………………、
 これが魔族として生きる事の悦びかあああぁぁぁぁぁ!!!
 堪らぬぅぅぅぅフゥフフフフフフフフフ!!!!
 タマラヌゾオオオオォォォオォオオオォォォオオオッッッ!!!!!
 邪悪がどんどん儂に馴染んでゆくぅぅっ!!
 肉体や力だけではない! 魂さえもドス黒くぅぅぅっっ!!!
 クククククク、何と心地好い事かぁぁぁっっっ!!!
 人間等という弱く下らぬ存在から、儂は解放されたのじゃぁ!!
 魔族こそ、儂に相応しい!!!
 儂にこそ、魔族が相応しいい!!!!
 儂にこそぉ、わしにこそぉぉぉ、クックックックックッ、
 ワシニコソフサワシイノジャアアアアアアアッッッ!!!!!
 ヌフハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハァァッッッ!!!!)
強者である己が、圧倒的な力を更に身に付けた、
その力を「平和」ではなく「支配」の為に行使する、
ガープは邪な悦びを改めて噛み締め、恍惚に打ち震えた。
「フゥフフフフフフ……………」
そして、サレオスの頭を踏み付けていた足を、今度は下へと滑らせ、
サレオスの顎を足の親指と人差し指で器用に掴んで上げ、
そのまま足を口元へと持って行く。
「ククククク、舐めろ!」
下卑た笑みを浮かべ、ガープは高圧的な口調で言い放った。
「グ……………ゥゥ…………」
サレオスの表情は獣じみておりながら、
戸惑いの色を浮かべてガープを見上げたが、
暫くすると、その命令通り、ガープの足をペロペロと舐め始めた。
魔物の長い舌は、丁寧に足の指と指の間を舐めるが、
こちらも鋭くなっているガープの足の爪が、サレオスの舌を傷付ける。
だが魔物としての力なのか、舌に生じた傷も即座に修復していく、
絶え間無く味わう小さな痛み、それはサレオスに寧ろ快感を与え、
軈てサレオスは、舌戯に自らのめり込んでいった。
その凶悪な足に対する奉仕と共に、
「服従」というものを改めて自身に刻み込んでいくサレオス、
燃え上がった獣欲も、最後はガープに対する崇拝の方が勝った。
人間としての矜持が魔物にもあるのか、残っているのかは定かではないが、
少なくとも今のサレオスには、主の足を舐めるという行為が
快楽を伴い、何より光栄なものとなる。
人語が話せなくなっても、その姿さえ見れば、
彼の想いが理解出来るであろう、
ガープという存在が、サレオスにとって、
己の全てを捧げ得る、絶対的な存在なのだと。


「………………クククククククククク!!」
ガープは、己の足を只管舐め続けるサレオスを見下ろしながら、
嗜虐と興奮に包まれた、狂喜の笑いを上げた。
そして、己が最初に作り上げたその傑作について、
自慢げにストラス達に説明する。
「此奴も儂の邪精の影響を強く受け過ぎているせいで、
 今は未だ、獣と同程度の知能しか持ち合わせておらん、
 欲望に忠実なだけの、只のケダモノじゃ。
 じゃが、これから此奴が快楽を貪り、色欲の味を覚える程、
 此奴は自ら魔物として育ってゆく。
 能動的な成長によって、儂の影響からも次第に抜け出していく、
 そうなれば今度は、此奴の自我が再び目を覚ます、
 人間であった頃の知能と記憶を取り戻していくのじゃ。
 人間としての自我は、魔物の性質に溶け込む、
 それも快楽と共に受け入れていくであろう、
 魔物の凶悪な肉体と邪悪なる欲望、そして人間の知能…、
 それらが混ざり合わさった時、此奴がどのような存在となるのか、
 ククククククク、愉しみだとは思わぬかぁっ!?
 ヌフフフハハハハハハハハハハハハハハハハハハァァ!!!!!!!」
ガープの邪悪な高笑いが轟く。
下僕の未来、行く末を想像するだけで、興奮が止まらないのだ。
ガープのその姿は、魔族としての生を完全に謳歌していた。
(………………何てこった、ハハハハハ!
 すげぇなんてもんじゃねぇぞ、こりゃ!!!)
ストラスには驚きの連続であった。
自分達すら持ち合わせていない、生命と秩序を蹂躙する邪悪なる能力、
その、何と狂おしい程に素晴らしい力である事か!
ガープの能力の詳細を知れば知る程に、圧倒されてしまう。
そして想像する、もしそのような力を自分が手にしていたら…。
ストラスなら、否、並みの眷属ならば誰でも、
その蠱惑的な力を認識した時点で、一刻も早く試そうとしていたはずだ。
しかし、ガープは違った。
ガープは、ストラスの腹から生まれてから、真の魔族となる、
その過程をじっくりと丁寧に味わい、堪能してきた。
そうしてガープは己の邪悪を存分に熟成させ、高めていったのである。
誰よりも聖騎士として鍛錬と禁欲に励み、培ってきた、
ガープの強靭な精神力があったからこそ、為し得た所業であった。
(やっぱこの人には敵わねぇや!
 おっと、もう「人」じゃないんだったな、
 団長も、この俺も。フフフヘヘヘヘヘヘヘヘ!!!!)
聖騎士から魔族となっても尚、その格の違いを見せ付けられ、
ストラスは苦笑するが、その笑いも直に、
邪悪で淫猥な未来に対する、希望と興奮のものへと塗り変わる。
快楽を、色欲を貪る事により、自分達はより魔族として成長する事が出来る、
聖騎士の鍛錬とは比べ物にならないヤリ甲斐と興奮が、そこにはあるのだ。
「ァァァァァァァァァァァァ………………!!!!!」
「ィヒヒヒヒヒヒヒィィヒヒヒヒヒヒッヒッヒッヒィィィッッ!!!」
「あぁマゾクさまがぁぁ…………ぜんいんあつまってぇぇぇぇ、
 たまんねええええぇえぇぇぇぇええぇぇぇっっ!!!!!」
気が付くと、周囲には堕ちた聖騎士達がぞろぞろと集まって来ていた。
まるでゾンビのようにぎこちない歩き方で、
少年から老いた者迄、淫液に光る魔羅を固く大きく聳り立たせている、
雄を抱きかかえ、その尻に魔羅を穿ったままやって来る者や、
百足のように数人で腰を連結させて来る者達もいる、
色欲を貪る手段も多様になっていた。
だが、彼等にとってガープは、やはりガープであった。
肉体、能力、精神、魂、全てに於いて上位、否、頂点に立つ存在、
そして、ガープに向ける彼等の畏敬の眼差しには、更に妖しい熱が加わった。
以前にも増して己を慕うその部下達に対し、ガープは高らかに宣言する。
「皆の者、よく聴け!!
 我等、聖騎士に最早、規律も正義も要らぬぅ!!
 全く下らぬ、不要のものぉぉっ!!
 これからは邪悪を、色欲を讃えるのじゃあっ!!
 我々が聖騎士として磨き上げてきた肉体を活かし、
 この悦びと興奮、快楽を存分に貪り、味わい尽くそうぞぉっ!!!
 背徳が狂おしい程の快感を与えてくれるのは、
 皆も既に知っての通りであろうっっ!!? グフフフフゥゥッッ!!!!
 色欲こそっ、そして色欲の権化アスモダイ様こそぉぉっ、
 我等が信仰し、崇めるべき絶対的存在ぃぃっっっ!!!
 ィイヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒイイイィィィッッッッ!!!!!
 偉大なるアスモダイ様に対する、崇高なる意志と魂によって
 我々は真に一つとなれるのじゃあああっっ!!!!
 世界は変わるぞぉぉっっ!!!
 本来あるべき姿にぃっ!! 素晴らしき世界にぃぃっっ!!!
 この聖騎士団本部が、その始まりの地となるのじゃぁぁぁっ!!!!
 のう諸君、我が愛しき同士達よぉぉおおおぉぉっっっっっ!!!!!」
「ゥオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!!!!」
それは、「新生聖騎士団」の誕生の瞬間であった。
勝鬨にも似た、聖騎士達の狂喜の咆哮が轟く。
興奮の余り、己に手も触れずに絶頂を迎える者もいる。
ガープの宣言を拒む者は一人もいない、
彼等の心は今、色欲の名の下に、一つとなったのだ。
「クックックックックックックックックックックックッ!!!!」
宣言を済ませ、満面の笑みを浮かべたガープは、
狂喜に沸く聖騎士達の中を通り、
そこで呆然とへたり込んでいる一人の青年に近付いて行く。
只一人、色欲の影響を一切受けていない彼は、
この場では寧ろ異質な存在と言えた。
「………………」
残酷にもガープの暗示は未だ、シャックスの中で生きており、
生気を失った彼の瞳が、魔族ガープの姿をじっと捉えていた。
「クックックックックックッ、
 待たせたなぁ、シャックスよ。
 前にも言ったが、お主には何も手を施さず、
 そのままの状態でアスモダイ様に会ってもらうぞ。
 偉大なアスモダイ様の事だ、お主を良いように導いて下さる事じゃろう、
 クフフフフフフフフフフフゥゥゥッ!!!!」
「………………………………」
興奮しながらガープは語る。
未だ見ぬ、神の如く崇めし主との、念願の体面、
そして、己を敬い信じてきたこの青年の未来を想像し、
悦びと興奮に包まれた。
だが、どのような未来であろうと、シャックスに希望等ある筈が無い、
少なくとも、背徳と下劣を極めたものである事だけは明らかだ。
更にガープは続ける。
「その後は儂と共に、お主の故郷に参ろうではないか。
 儂の救った村が今どうなっておるのか、
 それを見るのがとても愉しみでなぁクククク、
 お主の『成長』した姿も、村の者達に確りと見せ付けてやろうぞぉ!
 『あの時』助けたお主の父君にも丁重に挨拶せねばなぁぁ!!!!
 ヌフフフフハハハハハハッッッッ!!!!!
 ハハハハハハハハハハハハハハッッッッッ!!!!!!!
 フヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒィィィィッッッ!!!!!!
 ハ〜〜ッッハッハッハッハッハッハッハッハァァァッッッ!!!!!!!」
肩を揺らし、邪悪を極めた魔族ガープの笑いが、
止まる事無く轟き、木霊する。
己の希望は完全に断たれ、闇よりも深い真の絶望に呑み込まれたシャックス、
その表情は変わらず、又、一言も発する事は無い。
「………………………………………………………………………」
只、ガープを見つめ続けるその双眸から、
一筋、そして一筋、涙が零れ、頬を伝って落ちた。

繋がりし色欲39 投稿者:中之小(2月2日(火)22時59分45秒)
「イポス隊長ぅぅ、俺達も魔界に行きてぇよぉぉぉっっ!!!」
「ぁあああぁぁ、早くアスモダイ様にお会いしたいぃぃぃ!!!」
「早くこの肉体をアスモダイ様に捧げてぇぇぇっっ!!!!」
「何でぇぇ、俺達だけぇぇえぁぁぁあぁっっ!!!!」
聖騎士団本部の井戸の近くで、
四人の聖騎士が膝立ちの状態で一列に並び、
泣き言を叫びながら、各々魔羅を必死に扱いている。
彼等は下衣を脱ぎ、下半身を全て晒しているが、
上は、ちゃんと服を身に着け、その上に聖騎士の鎧を纏っていた。
そして膝で立ち、股間から屹立する魔羅の向かう先には、
それぞれ蓋の開いた水筒が一本ずつ置いてある。
更にその向こうで、その四人を見下ろしながら往来する男がいた。
まるで鍛錬を監督する教官のように、聖騎士達の前を行き来するその男、
人間の姿に擬態した色欲の魔族、イポスだ。
イポスは、自慰に耽る聖騎士達と違い、下衣も着込み、
やはり聖騎士の鎧を身に纏っている。
その姿は、どこからどう見ても立派な聖騎士であった、
但し、淫らで邪悪に歪めた顔を除いて。
「我々には団長から特別に任務が与えられている。
 ここから一番近い、東の聖騎士団支部へと向かい、
 彼の地を我々の色欲によって陥落させる事だ」
イポスはニヤニヤと笑いながら、説明を続ける。
「魔界行きは、そこを完全に落としてからとなる。
 悪いがそれ迄の辛抱だ。
 だが、それを見事、成し遂げる事が出来れば、
 お前達はより上位の魔族へと生まれ変わる事が約束される。
 それはアスモダイ様の意志によるものではない、
 邪悪を為し、色欲を貪るという行為、経験こそが
 魔族への転生に強く影響を与えるのだ。それに…」
「!!?」
そこで切り、しゃがんで聖騎士達の顔を覗き込むと、
イポスは更に邪悪な笑みを浮かべた。
聖騎士達はビクッと震え、イポスに注視する。
「聖騎士の仲間を、人間という同士を裏切り、陥れ、辱める、
 その背徳、悦楽、興奮、そして快感は、
 未だ魔族へと生まれ変わってはいない今のお前達でなければ、
 人間のままでなければ味わう事が出来ないのだぞ!!」
妖しく揺らめく炎を目に宿し、イポスは力強く聖騎士達に呼び掛ける。
「…………………裏……………切る………………?
 ………………うらぎる………………ウラギル………、
 ………………………………………………………、
 ……………ィィィ……………ィイヒヒヒヒヒ……………、
 ヒヘヘヘヘヒャヒャハハハハハハハハハァァァッッッッ!!!!!
 ウラギルゥッッ!!! ウラギルゥゥウゥゥッッッ!!!!!」
不満げであった聖騎士達の表情が、軈て狂喜に変わり、
不気味な笑いを上げ始める。
イポスは更に聖騎士達を大声で焚き付ける。
「機会は今しか無い!!
 お前達は選ばれたのだ!!!
 さぁ、想像するがいい、
 同士を裏切り、正義を蹂躙し、穢し尽くす自身を!!
 快楽に屈服し、正義に背き、
 色欲の素晴らしさに目覚めてゆくヤツらを!!!」
それを聞いた聖騎士達の顔が一際、邪悪な笑みで歪んだ。
「そうかぁっっ!!
 そうだよなぁぁっ、ハハハハハハ!!!
 そいつぁ人間のうちじゃねぇと出来ねぇよなあぁぁ!!!
 ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ!!!!!!」
「人間を裏切るぅ!!!
 あぁぁ、何て素晴らしい響きなんだぁぁっっっっ!!!!」
「やべぇぇっ!! たまんねぇぇよおぉぉっっ!!!
 仲間を裏切るとか、想像しただけでアガるっっっ!!!!」
「ガープ団長ぅっ!! イポス隊長ぅぅぅっっ!!!!
 感謝しますぅぅぅぅっっっっ!!!!
 その機会を俺達に与えて下さるなんてぇぇぇぇっっっ!!!!
 アハハハハハハ、サイコーだああああぁぁぁぁぁっっっっ!!!!」
背徳の興奮に昂った聖騎士達は、魔羅を扱く手を速めていく、
そして、目の前にある水筒の中に、その淫らな刀身を収めた。
水筒には、井戸で濃縮された色欲の淫液が少量入っていた。
邪悪な淫液を塗りたくり、全身に纏わせ、聖騎士達の快楽は更に加速する。
「タマンネェェエエエェエエェェエエェェェッッッ!!!!」
「あぁイッちまうよおおおぉぉぉおぉぉぉっっっ!!!!」
「仲間ぁぁっ!! なかまぁあぁぁぁあぁっっ!!!!
 ナカマヲウラギルウウウゥゥゥゥウウゥゥッッ!!!
 ヒヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘヘェェェッッッッ!!!!」
「あぁぁああぁぁぁああ待ってろよぉぉおぉおおぉおっっ!!
 お前等ん中にもブッ放してやるからなぁぁああっっっ!!!!
 ィヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒィィィィィィッッッ!!!
 あぁイクゥゥッ!! イクゥゥッ!! イクゥゥッ!!!
 イグゥゥゥゥウウウゥゥゥウウゥウゥゥウゥウウッッッッ!!!!」
これから裏切る仲間達の姿を想像しながら、聖騎士達は盛大に達した。
ドプドプと大量に放出された精液は、
水筒の容量を超え、溢れ出して地面に次々零れ落ちていく。
「………………フゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…………………、
 ゥフフヒヒヒヒヒヒヒヒヒィィ…………」
一息吐いた後、聖騎士達は邪悪な白濁がたっぷりと注がれた水筒を、
淫らな瞳で覗き込んでいた。
水筒の中で、聖騎士達の精液は、邪悪に穢れた井戸水と混ざり合い、
彼等自身の、色欲の淫液を完成させる。
それらはきっと聖騎士団支部を落とす彼等の任務にも、
大いに役立ってくれるであろう。
(クックックックックックッ、
 さあ、立ち上がれ。「聖騎士」達よ!!!)
そんな彼等にイポスは、魔族の色欲の力を使って念じた。
すると聖騎士達が次々と立ち上がる。
「………………………………………」
だが、顔を起こしたその表情、先刻とは打って変わり、
凛々しく、毅然とした顔で、真っ直ぐ前を向いている。
背筋を伸ばし、胸を張り、直立不動の姿勢を取る。
身に着けた白銀の聖騎士の鎧も映え、
その姿は正に聖騎士そのものであった。
イポスは規律正しい聖騎士として振る舞うよう、
彼等に色欲の暗示を掛けたのだ。
だがやはり、下半身は全て晒し、股間の魔羅は屹立したままだ。
厳格に整った上半身と対比するかのように、
聖騎士達の魔羅はピクピクと淫らに妖しく揺れ、
先端から汁を止め処無く吐き続ける。
「………………これより我々、新生聖騎士は!」
「ガープ団長の命により!」
「この『聖水』を携えて、東の聖騎士団支部へと向かいます!!」
「必ずや、彼の聖騎士団を落としてみせます!!!!」
芯の通った明朗な声で、
聖騎士達が一人一人、言葉を継いで宣誓を始める。そして、
「全ては色欲を崇めし我等、新生聖騎士団の未来の為にっ!!
 色欲の魔族、アスモダイ様の御心のままにっっ!!!!」
最後は口を揃え、力強く誓いの言葉を宣った。
固い意志、決意が籠った声や表情と共に、
未だ股間で暴れ続ける魔羅は、その動きが更に激しくさせる。
上半身と下半身、そして宣誓の内容、
相反、矛盾しているようにも見えるが、
背徳と混沌は、色欲の眷属が最も好むものであり、
それを体現する事が出来るのは、
やはり聖騎士を措いて他には存在しない。
聖騎士の鎧、聖騎士の姿を纏い、
その中ではドス黒く、邪悪に滾る色欲を秘めた淫獣達。
イポスはそんな彼等を見て、感慨に目を細めた。
(ククク、聖騎士の鎧もまだまだ使い道があったようだな。
 独り占めするには勿体無い、
 興奮も悦びも、皆と共に分かち合わねばなぁぁっ!!!
 クヒヒヒハハハハハハハハッッッ!!!!!)
聖騎士の鎧の新たな使い道に、満悦する。
隊長としてイポスは、彼等、新生聖騎士の隊を担う。
未だ人間である彼等が、どのように聖騎士団支部を落とし、堕とすのか、
イポスも又、興奮で胸を躍らせながら、空を見上げた。
視界の端に黒く禍々しい空間の歪みが見える、
それは聖騎士団本部の入り口の方から広がっていた。



魔物がこの世に現れる以前より、人類の平和を守ってきた聖騎士、
彼等の本拠地である、ここ聖騎士団本部の入り口に、
黒く邪悪なオーラを漂わせた、巨大な空間の歪みが出現していた。
魔界の門…。
人類に仇なす凶悪な魔物を現世へと呼び寄せ、
聖騎士達が日々、封印しようと苦心してきた災禍の源。
皮肉にもソレが、平和を司る中枢であるこの地に、発生してしまった。
しかし、そこにいた当の聖騎士達は、嫌忌や恐怖の感情を抱く事は無い。
彼等が門へと向けるのは、畏敬の眼差しと、狂喜を伴った興奮である。
規律を守り、正義を貫いてきた彼等の魂は、
邪悪な魔族達の手によって穢され、淫らな獣へと堕落してしまった。
「色欲」という負のエネルギーは、その落差によって大量に発生し、
それがこの地に魔界の門を作り上げたのだ。
屈強な肉体を全て晒した聖騎士達が、ぞろぞろと門の中へ行進していく。
恍惚とした表情で涎を垂らし、魔羅を屹立させ、先端から汁を吐き続ける。
その姿は正に淫獣であった。
淫獣の群れの中に、数本の十字架が浮かんでいる。
木の柱で作られただけの、簡素な十字架、
そこには、未だ色欲の影響を受けていない聖騎士が縛り付けられていた。
本部内で淫獣達の餌食となるのを免れた者、
それに、魔界の門の調査から丁度帰ってきた所を、
嘗ての仲間に襲われ、捕らえられた者達だ。
魔族の計らいによって、彼等は無垢なまま、眷属達の主に献上される。
まるで生け贄といった様相だ。
絶望に暮れる者もいれば、泣き叫び、喚く者、
淫獣になった仲間達に未だ必死に訴えかける者もいる。
だが、十字架を掲げて進む淫獣達は、その声に寧ろ興奮を昂らせた。
色欲の素晴らしさに目覚めた、堕ちた聖騎士達、
門を越えた先は、彼等の新たな故郷となる。
そうして彼等が再びこの門を潜り、現世に姿を見せた時は、
人類にとって最も脅威にして、凶悪なる存在となっている事であろう。
聖騎士団本部、
この世で最も清く、秩序に守られたその場所は、
「色欲」の名の下に、
魔界と現世を、そして魔族と人間を繋ぐ、
「邪悪なる聖地」と化したのであった。



「N/A」(仮題)―抜粋#201―「搬送」 投稿者:10.1(12月8日(火)04時20分37秒)
夢を見た。

家族や友人が次々に現れては、笑顔で遠くへ消えてゆく。
なにか言葉を発そうとしても、うまく喋れない。
失語症になったかのようだ。
そしてその夢は、ガラガラという激しい音によって、途中で途切れた。

ここは、どこだろうか?
流れていく天井が見える。
この天井には、何か見覚えがある。

――そうだ。N区のTK病院だ。
以前から健康診断や仕事で何度も来ているから、雰囲気でわかる。

今、ストレッチャーに乗せられ、俺は運ばれているようだ。
何故か?よく解らない。

「……あ、え、、、」

思わず口からそう言葉が漏れた。
その瞬間、周囲が急変した。
何故か咄嗟に、目隠しをされた。一体、何故だ?
俺を運ぶ人間たち(看護師か?)が一斉に慌て出す。

看護師であろう一人が、胸で踊っていたであろうPHSで、医師へ連絡しているようだ。

「先生!クランケの意識が戻りました!」
そしてしばし聴き入る。
「イソゾールではもう致死量です。これ以上は危険です!」
「…はい。…はい。了解しました。」
「高橋さん、プロポフォール至急持ってきて!」

「高橋」と呼ばれた人間の走り去る音が聴こえる。
そして、1分も経たないうちに戻ってきたようだ。ストレッチャーの回転音の中、荒い息遣いが聴こえる。
「ルートに繋いで!すぐ!!」

「何が起こったんすか!?俺…」

珍しく動転した俺の声に、3人は居るであろう誰も、何も、答えない。
そして間も無く、俺の腕に刺された点滴から、冷たい液体が体内を回り始めた。

「あ……」

そこで、俺の記憶は途絶えた。

「N/A」(仮題)―抜粋#001―「序文:alea iacta est」 投稿者:10.1(12月8日(火)04時19分57秒)
「やっと、できた……」

思わず、口からそう言葉が漏れ、慌てて口をつぐんだ。
部屋に仕込まれていた4つの盗聴器は、一応、全て取り除いたつもりだが。

この一週間、本業の後、ただでさえ少ない睡眠時間を削って「これ」を完成させた。
仕事場では当然、一切「これ」については触れていない。
また、愛用のMacでこれを書いたが、出力はWindowsのメモ帳で、ごく一般的なCanonのプリンタでするつもりだ。その方が、無難だ。
当然、ネットには一切繋いでいない。IPをいくら偽装したところで、プロに分析されれば、一発でバレる。

送るときは、一般郵便ではなく、小包を使う。「あそこ」では、一般書簡と小包が別扱いされることを、俺はよく知っている。
差出人は、そうだな、敢えて「N/A」とでも書いておこうか。多分、この意味は、わかる奴には、わかるだろうから。

「これ」が届いたら、どうなるだろうか。おそらく、「上」は慌てふためくだろう。
ただ、揉み消されれば、それでおしまい。別に、それならそれで、構わない。所詮俺になんか、どうすることもできない。
ただ、「これ」がもしどこかに漏れたり、公になることがあれば、おそらく世間は大騒ぎするだろう。世間を大いに揺るがすだけの力を、「これ」は持っているから。

さて、「ビタミンR」もそろそろ切れる時間になってきた。明日は非番だし、久々にゆっくり寝ようと思う。

賽は投げられた。

全ては明日、動き出す。

悪役募集中 投稿者:kaz(11月11日(水)20時12分58秒)
自分は屈強なヒーローやアスリートが無理矢理捕まって洗脳とかされるのに興奮します。純白なヒーロースーツやスパッツ姿だった屈強な男達が改造され漆黒のスパッツやタイツにされ操られてしまう、、、。なんて感じでヒーローやアスリートになった自分を洗脳催眠改造して下さるヒールの方メールプレイしませんか?連絡待ってます。

ありがとうございます 投稿者:はらぐろ(11月1日(日)15時25分27秒)
ROMさんありがとうございます。楽しみだと言ってくれる方がいて嬉しいです!

前回の投稿から一ヶ月以上経ってしまいました。
ゆっくりでもなんとか最後までまとまるようにしたいと思ってます。